2017 秋田の酒きき酒会 その2

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対照的な酒

酒蔵によっては飲食店の業務用途に開発するお酒もあります。今回も、自慢の酒を試してもらうだけでなく、そういった出品酒もありました。例外で一般にも販売することもあるでしょうが、一般市場には出回らないかもしれません。

一滴千両 オエノングループ

一滴千両 純米酒 
  • 日本酒度:+4.0
  • 酸度:1.5
  • AL度:15
  • 1,280円/1.8L

冊子には「純米酒ならではのふくらみのある米の旨みと、飲み飽きしないスッキリとした後味が特長です。」とあります。確かにこの価格で考えると十分な品質ですね。

一滴千両 辛口
  • 日本酒度:+5.0
  • 酸度:1.5
  • AL度:15
  • オープン価格/1.8L
参考に伺うと、純米よりも安く販売されているそうです。
アルコール度は15度ですから、充分なのですが、全体の味の膨らみがやはり幾分厳しように思います。
しかし価格を見れば、不満にはなりませんね。
一般家庭での購入につながって、リピーターになれば嬉しいリアクションです。
これも酒蔵の挑戦でしょうか。

小野こまち

小野こまち 特別純米生もと仕込
  • 日本酒度:+3.0
  • 酸度:1.5
  • AL度:15
  • 2,033円/1.8L
本日のオススメはこちらだそうです。
麹米:秋田酒こまち 掛米:あきたこまち
「こまち」にこだわって造ったと言いいますから愉快ですね。
本来はこの辺のお酒を晩酌にできると有り難いです。

 阿櫻

阿櫻 純米大吟醸無濾過原酒 130周年記念
  と、これはまた大変なお酒です。
  • 日本酒度:-1.0
  • 酸度:1.8
  • AL度:15
  • 25,000円/1.8L
  • なんと精米歩合 25% 米は美郷錦
私は試飲しませんでした。
それにしても、先ほどの一滴千両と比べるととてつもなく対照的です。
日本酒とは面白いですね。

純米酒や本醸造をブレンド

 秀よし

特醸酒 秀(普通酒)
  • 精米:68%
  • 日本酒度:+0.5
  • 酸度:1.4
  • AL度:15
  • 1,630円/1.8L
燗酒で美味しいように、純米酒や本醸造をブレンド。スローフードジャパン燗酒コンテスト2016「ぬる燗部門」で最高金賞受賞。
確かにこれはいい。
この価格でいただけるお酒に見るものがあるということは、やはり取り組みに対して評価せれていることになります。嬉しいお酒です。
好対照な酒が並んだブースでしたが、こういう品揃えでいてくれるからこそ、試飲会は楽しみなのです。

古くから名の知られた酒蔵

時代の移り変わりで、新しく名を世に出してきた酒蔵が数多くあります。
それまで培ってきた銘柄ではなく、新たな銘柄(酒名)で勝負に出たり、主力銘柄をそっくりイメージチェンジしたり、そこには大変な思いでの努力と決断が必要だったでしょう。
秋田県で言えば「天の戸」や「一白水成」などの銘柄がその例ではないでしょうか。これも楽しむ側としては選択肢が増えて嬉しいことになります。
30年以上前から、秋田の酒といえば…と言うように、首都圏でも名前を知られていたところがいくつもあります。しかし、最近あまり見かけなくなったところも、失礼ながらその中に存在します。

 両関

両関 純米酒
  • 精米:59%
  • AL度:15
  • 日本酒度:+0.5
  • 酸度:1.5
  • 2,190円/1.8L
爽やかな香りと芳醇な味わい。「2016ワイングラスでおいしい日本酒アワード」最高金賞受賞。と冊子にあります。
確かにいい造りですね、価格からも魅力的です。
私が飲食の仕事をしていた渋谷区の店は、お客様用が福島の「会津ほまれ辛口一級酒」、料理用が「両関二級酒」でした。
暇な日の片付け時になると、板長が「お前もまあ一杯やれよ」とこの両関を湯呑みに入れて出してくれます。褒められた話ではないのですが、「俺の田舎の酒なんだ」といって懐かしそうにしていました。
その時、「少し甘く感じるけど旨い酒だなあ…」と感心しきりの私でした。

日本酒はどこに思い出が潜んでいるかわかりませんね。

 爛漫

必ず「美酒爛漫」と美酒を付けて名前が出てきます。
まさに「美酒王国秋田」を代表するようなお酒です。
みちのく吟醸 花爛漫
  • 精米:55%
  • AL度:15~6
  • 日本酒度:+1.5
  • 酸度:1.2
  • 2,463円/1.8L
お燗にオススメ!とあります。
「秋田流長期低温醸造で造った端麗で味わい豊かな旨口酒です。」
冷たいと独特の甘さを感じたのは、酸度の低さにもあるのか、旨味といういよりも甘味に感じました。ぬるめ燗にすると、きっとこの甘く感じる部分が旨味として広がってくるのかも知れません。
やさしい酒です。
酒蔵の方々の果てしない挑戦はまだまだ続くのです。