越の鶴 本正 無濾過純吟生詰

この記事の目次

越の鶴 本正(ほんしょう)純米吟醸無濾過生詰

越の鶴本正 (1)
Specially made
・ 原料米:長岡産 五百万石100%
・ 精米歩合:55%
・ AL度数:15度

新潟県:越銘醸株式会社

最初に鼻を近づけると、炊き上がったお米の香りと麹の香りが入り混じってやって来る。口に含むと、優しく慎ましい吟醸の風味と微かな酸味が広がり始める。
実は、冷蔵庫で1年間寝かせていたのですが、味全体には熟成感は如何程もなく、ふくよかさが際立つ。
これは良い!
もしかすると、人肌の燗にすれば最高の贅沢になるのかもしれない。
嗚呼、酒とは当たり前に我が心に寄り添いながらも、なんと悩ましいものであることか…

と、今回は珍しく味の細かな印象をお伝えしてしまいました。

この酒は、いつもの新潟の友人が送ってくれたものです。
その時すぐに口にするのが勿体なく、ずっと冷蔵庫に入れて大事に隠し持っていた一品です。

何度も語ることなれど、「淡麗辛口」という一言で新潟の酒を括ってしまうと後悔することになるお酒です。

「本正」という名前

越の鶴本正 (2)

蔵元には別の意味があるのかわかりませんが、「本を正す」ということ。

私が勝手に想像するに、この「本を正す」ということが本意ではないかと汲み取りたい思いです。

10年以上に渡り、香りの華やかな吟醸酒がもてはやされてきて、近頃ではいくぶんその傾向も落ち着いてきたように思えます。果たしてこの時流はどこへ。

酒の「本を正す」

米で造ったお酒の「本を正す」

私には心地よい、そして新しい未来を感じる響きです。
頼もしいお酒を造ってくれていることに感謝します。