グループでの飲み方 歴史的考察?

 幹事さんがいない?

今では当たり前なのかもしれません。
若い方たちのグループでの飲み会で、仕切る幹事さん、あるいはリーダーらしき人がハッキリしないケースが、ほとんどです。
4~5名ならともかく、10名ほどの単位になってくると、その場を仕切る人がかつてはいたものです。

それが20年ほど前から徐々に明確でなくなり、さらに今ではほとんど居なくなってきました。

幹事さんが最初から明確な宴会は別です。
何かの流れなどで、その後の飲み会になったような場合が一番顕著です。
誰かが支払いをまとめるとか、たまに全体を見回すとかは、もちろん当たり前にしてくれます。
もしかすると、何がどう以前と変わったの?と訝しがる人が多いかもしれません。
また、この変わったことを気づいてない、私と同じ世代も多いと思います。
「変わったなあ」ということに私が気づいた時、「仕切る人が居ない」からだと、私が結論づけているということです。
回りくどい言い方ではなく、この具体例を上げた方が分りやすいのでそうします。

 ドリンクオーダーの仕方が変わった

10名ほどの団体の場合。

 40年ほど前

スタートの飲み物の注文も一律的でした。
「まずはビール5本」
と、これで終わり、ものの5秒で決まりです。
もちろん、生ビールは夏場だけのものでしたし、割高でもありました。

 30年ほど前

スタートから時間がかかります。
サワーブームが定着し、色とりどりの甘酸っぱい、まるで炭酸入りジュースのような飲み物が爆発的に売れるようになった頃です。
まとめ役の人が声を掛けてくれます。
「ビールの人!」
「じゃあビール3本とグラス5個、あとは?」
となって後の人の好みのサワー類を一人ひとりきくパターンです。
1分あれば事足ります。

 20年ほど前から

スタートには生ビールが加わります。瓶ビールはあまり出ません。
「おれ生ビール!」から始まります。
「おれも!」となります。
「私はカルアミルク!」
「私はやっぱり生かな?」
「やきとり食べたーい!」
となって収まりが付きません。

ですから、こちら店側で仕切ります。

「ハイ、では生ビールの方は?」と言って、手を上げてもらいます。
「じゃあ、生ビールは5杯ですね。」
「では次の人!」となって順にききますが、割り込みがあります。
「おれもやっぱり生!」となって、生ビールが増えます。
そして全員に聞き終わると、
「私、生ビールやめて、生グレープフルーツ」となります。
運が悪いと最初の飲み物をきくだけで、3分以上かかってしまいます。

 アイテム数が違う

こんなことは 私が「変わった」ということの、一部分でしかありません。
40年ほど前のドリンクメニューなんて種類はわずかなものです。

店によっては、瓶ビール、日本酒、ウィスキー、オレンジジュースとこんなものです。焼酎は東京では一般的でなく、ホッピーのある店は「大衆」でもそんなに多くはありませんでした。

今の飲み物のアイテムはとんでもない数になりました。
それに応じて、個々が好みのものを飲むのは自然の流れです。
アルコールに強くない人も、少しは口にできるものが増えたのも確かです。
今は、この20年前と比べ、ドリンクのアイテムに地酒と焼酎の選択肢が追加されて、さらに提供まで時間がかかるようになっています。

 料理オーダーの仕方が変わった

これについては、「変わったなあ」と感じるまで時間がかかりました。
顕著ではないのです。きっと少しづつ変わってきたのでしょう。
これに気づいたのは20年ほど前です。
しかも、学生中心の街にある店にしばらくいた頃です。
料理のオーダーが変わったのは、言い換えれば、現在の40代前半の世代からということです。

 40年~30年ほど前

結構同じようなパターンでした。もちろん全部がそうだという訳ではありません。
「では、お料理をうかがいます。」というと
「じゃあね、やきとりの盛合せと、ホッケ、鶏の唐揚げ、もつ煮込みと、それからお新香を全部2つくださーい!」と誰かが仕切ってくれてオーダーをまとめて言ってくれました。

 20年ほど前から

今の40代が、20代前半だった頃の集まりで多くなったパターンです。
そしてこれが20年ほど前からエスカレートしています。

中でも、今の20代の若い人たちだと先ずほとんどが以下の通りです。

「では、お料理をうかがいます。」というと
まず、半分の人は話をきいていません。
率先して注文しようという人も稀です。
そこで、近くの人が先に声を出します。
「唐揚げ!」
「私は、つくね」
「それぞれ何人前お持ちしますか?」ときいても返事がない。
「おれ、きゅうり漬け食べたい」
「おれはナス漬けかな」
「あー、あたしも唐揚げ!」
「焼きそばがいい!」
「焼きそばは何人前になさいますか?」ときくと
「一つでいいです」

とこんな具合です。

自分の食べたい物にしか目が行かない。
全体のことをあまり意識していない。
このパターンが多いように思います。
しかし、あくまでこれは若い世代です。
40代後半以上の集まりでは、30年ほど前のパターンが多いでしょうか。
これは悪口で話しているのではありません。
「変わった」ということです。
幹事さんらしい存在も不要だということに繋がるのでしょうか?
もしかすると、「会社の上司の飲みの誘いに乗らない部下の人が増えた」と言われ始めた頃と重なるかもしれません。
その辺については、改めて見なおしてみたいと思っています。