竹鶴 純米 テレビ番組から陽の目

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 竹鶴の歴史

朝のテレビ番組から、主人公の生家である蔵元が世間から注目されました。
ニッカウヰスキーの創始者です。
それまでは私も全く知りませんでした。
広島県竹原市「竹鶴酒造」さんのお酒です。
これだけの文字、名前では当然そのお酒の特徴も、雰囲気も何も伝わりません。

残念ながらほとんど出回っていないために、たとえ日本酒好きであっても、口にしたことのある人は一握りかもしれません。

竹鶴純米
竹鶴 純米
ある意味で、1.8Lのボトルで市販されている中では、究極の個性を持ったお酒になるでしょう。
いわば、好みが完全に別れると思います。そんなお酒を1.8Lで流通させるとは、相当に自信があるとしか考えられません。
そんなお酒です。

100年前と今とで、同じタイプのお酒を造っているとは思いませんが、現在の杜氏さんはそれだけの信念を持って造っておられるそうです。
「究極の食中酒」が、その求めるところ。

 酒飲みの贅沢

日本酒度 +12  酸度 2.1
これをきいただけで、尋常な日本酒ではないことがわかります。
この酒は熟成酒です。蔵内熟成だと聞いています。
敢えて古酒と謳ってないのは、微妙な立ち位置にあるのかもしれないですね。
冷や(常温)でいただくと分りやすいのでしょうが、冷蔵の状態で飲むと、この酒の良さが見えてこない気がします。
やはり、「究極の食中酒」とのことから「燗で旨い酒」でもあります。
確かに、私の感覚からは「燗で飲むに最適」という感じです。
好みは別れると書きましたが、特に温め燗酒(40℃くらい)で飲むとこの酒の全てを解決してくれるような気がします。
冷やして飲むなどという現在の常識?を行なってはなりません。この竹鶴の本質がみんな隠れたままに喉を通って行きます。
もったいない!

有名な石川の「菊姫・山廃純米」というお酒も、かなり好みの別れるお酒だと思います。
ところが、この「竹鶴純米」はその比ではありません。菊姫さえが霞んでしまうほどの個性です。
正直に、私が自分で飲むのに、毎日ではどうしても少し辛いと思います。
しかし、この酒は間違いなく癖になります。
この酒に魅了されてしまえば、もう手離せなくなるはずです。
「酒飲みの幸せ」とはずいぶん贅沢なものですね。
我侭でもあります。

そんな思いにさせてくれる 「竹鶴 純米」
もしもどこかのお店で見かけた時は、注文してみてください。
温めの燗に対応してもらえなければ、丼にお湯をもらってください。冷たいままにひと口味わった後、その丼にグラスを浸せば、自分で楽しみを増やせます。
チャンスがあれば逃すわけには行きませんよ!