鱧(はも) 日本で一番高値の今この時

暑い夏の日に飲みたい日本酒は…
と考えている時にいつも思い浮かべるのが「鱧(はも)」です。
どうしても日本酒と料理は抱き合わせになってしまいます。
京都・大阪では、この時期の鱧はなくてはならない物になっているようです。従って、一年で一番高値になる。
ほんの少し醤油を落とした梅酢で食べると、「夏だなあ」と思ってしまいます。
夏の定番の天ぷら、味がふわりと広がる茶碗蒸しもいいですね。

東京ではまだまだ馴染みが薄いこともあって、スーパーの鮮魚コーナーで見かけることも少ないです。そのせいか鱧に対する評価が意外に低いようですし、実際に骨切りまでしてもらわないと、家庭で調理するのは難しいために定着しないのかも知れません。

東京の居酒屋でおすすめに並ぶことも滅多にない。お客様に望む人が少ないのもあるでしょう。でも、季節の味を提案することも居酒屋の務めだと思います。
好きな私には寂しい限りです。

しかし、少し思いを膨らませてみましょう。
酒はやはり、すっと切れる高知の土佐鶴本醸辛口にしますか。
切れの良い酒が夏にはうってつけです。無濾過生原酒のロックも悪くないですけど、若干つらい時があります。
こういう時期は、もう一杯に手を伸ばしやすい楽さがいい。
そして、鱧の持つ繊細な味わいには、主張し過ぎない酒の方が合うと思います。
夏は、案外と旬のものが多く、特に6月頃からが素敵ですね。一度指を折って数えてみてください。たぶん想像よりもたくさん出てきますよ。スタートは鯵からいきましょうか…

参考に、「日本一長いハモの椅子」
大分県中津の町はハモで有名だそうです。その中津駅。