ホヤを廃棄処分とは 何と!実は深~い話

 知らないのは自分だけ

しばらく前のニュースでホヤを廃棄処分している様子を伝えていました。
宮城県では、前の震災の津波でほぼ全滅したホヤの養殖が、やっと前のレベルまで回復した矢先だそうで、なんと1万トン以上もの量が廃棄されたらしいです。

原発事故を理由にして、福島・宮城の水産物の輸入規制を韓国がいまだに続けていることで韓国へは出荷できないためです。
ホヤは韓国ではかなり一般的な食材だということを、私は知りませんでした。
震災前までは国内に出荷する量の2倍ほどを韓国に輸出していたそうです。
宮城で処分したのは、まさにそれを当て込んでの物だというから、目も当てられない状況で、弱り目に祟り目となってしまいました。
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ところが日本では珍味という扱いが殆どで、関西では食べることが滅多になく、関東でも苦手な人が多い。国内で一気に需要を拡大するのは難しいでしょう。
国内よりも海外への出荷量が多い国産の水産物が日本にあったなんて。これを知らなかったのも、私だけ?

検査計測の結果、放射性物質の影響はないと証明されても、 「いやだ」と言う人に理屈が関係ないことは理解できますが、風評被害となれば別。

誰のせいでこうなったかの明言を今回は控えるとして、日本の隠れた経済事情を教えてもらうことができました。

 珍味とは宝の味

いくら珍味とはいえ、私にとって夏場のホヤはなくてはならない物です。震災後2,3年は口にすることが出来ず、寂しい思いをしていました。何しろ、天然物がたまにあるとはいえ、身は小さく飛びきり高価でした。

宮城にはトップクラスの地酒も多く、ホヤと一緒にいただく愉悦は酒飲みの特権のようなものと信じています。
ホヤのように、プリっとした食感と淡白な味わい、そして凝縮した磯の香りが特徴であれば、淡麗辛口の酒では手応えが弱いですね。
浦霞本醸造」のような、辛さを感じさせず、麹の香りを含ませた柔らかい味のもの。少し辛さを出して、ふくよかな中にほのかな香りと切れを感じさせる「一ノ蔵無監査」の味わい。

やはりこういった「宮城の酒」が合うように思います。

ホヤが、こうして宮城の酒と一緒に普及するならば、珍しい「珍味」としてだけでなく、「珍」に「宝」という意味があるように、「宝の味」になるに違いないと、私は信じています。

ちなみに、「ばくらい(莫久来)」とはホヤとコノワタ(ナマコの腸」で作った塩辛で、超高価な珍味です。これを食べてホヤを好きになったと言う人もいるほどです。

食べず嫌いは、なんと勿体ないことに、知らないが故、宝を失うことになり兼ねません。美味しさを知らなかったり、感じなかったりを悔しく思う私は、欲張りなだけではないと、言い訳したいのですが…