富山の酒とかまぼこフェア2016 その1

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 有楽町は試飲会の多い町

9月11日は「富山の酒とかまぼこフェア2016」が東京の有楽町駅前、交通会館で開催されました。


毎年、たくさんの日本酒試飲会が全国で行われています。
もちろん東京での開催が一番多いでしょうが、中でも有楽町といえば銀座の玄関口です。この有楽町駅前の「交通会館」での試飲会の数は、開催会場としてのトップクラスだと思います。
他にも「◯◯ふるさと館」のように、全国の県や町のアンテナショップがたくさん並ぶ街でもあります。
今回そんな街で行われた富山のイベントは、ずいぶん素敵でした。

 富山の酒とかまぼこ

17の酒蔵と10のかまぼこ店が一緒になったイベントで、試みが非常に楽しかったですね。かまぼこが日本酒に合わないわけがないし、酒好きにとっては、罪なカップリングということです。
何も詳しく確認することなく参加した私は「抽選会」があることも知らず、600円の引換券が2枚セットで付いていることも知らないまま。「曙」さんのブースで教えてもらって初めて、驚く始末です。
富山の方言で「きときと」という言葉を知っていますか?
私が以前に教えてもらったのは「新鮮」というような意味で、「生き生きしている」という意味でも使われるようですが、この言い方は今では全国的に普及しているみたいですね。
立山連峰の伏流水で醸す酒と目の前の富山湾からあがるキトキトの魚たちとかまぼこ。
入場前からもう、垂涎の時間が想像できます。

 圧巻の展示 酒樽

受付では、利き酒用のグラス、会場案内、和らぎ水、そして富山観光連盟の手提げ袋をいただきました。
そしてすぐに登場したのが酒樽の並ぶ風景です。

いろいろな試飲会に行っても、これだけ並べてくれているのは本当に珍しいです。そして紅葉とのあしらいが素敵じゃないですか?
まさに秋の試飲会。

この眺めだけで、地酒とかまぼこの味は、いただく前から倍増すること間違いなしです。
さして広くない、と言うかちょうど良い広さなので、特に会場の奥は大賑わいです。

富山といういち県でこれだけの企画ができて、人を集めることができるのは、やはり地域の一体感があったればこそと想像します。

かまぼこ店の冷蔵冷凍ショーケースの割り振り、先ほどの樽の用意など、事前の会場の詳細な把握がなければ、ブースのレイアウトすらままならないはずです。
同時期に富山市の市議さんたちがお大きな批判を浴びて、複数辞任したことなどが、水を差さなくてよかった。

 秋あがり・冷やおろし

この日の特徴としては、どの蔵のブースにも「冷やおろし」が並べられていたことで、時期としてもピッタリです。
しかもみんな統一の「ひやおろし」の札が掛けられてますので、全体の統一感も見事ですね。従って、私は冷やおろしを中心に味をきかせてもらいました。
最近は全国のどの蔵元も、積極的に「冷やおろし・秋あがり」を商品化してくれています。以前にはこれほどではなかった。限られたところのものしか見なかった思いのほうが強いです。

富山03

詳しくない方のために、少しだけ説明を加えておきます。

 ~~ 冷やおろし・秋あがり とは~~
「冷やおろし」と「秋あがり」は呼び方が違うだけのことで、同じものです。
最初の(一度目の)火入れをした後、蔵でひと夏じっくりと寝かせてから、秋の声を聞く頃になって、二度目の火入れをしないで(生詰めで)出荷するお酒です。
純米大吟醸でも普通酒でも、品質にかかわらず、どの状態で出荷しているかが、この名称の意味するところです。
しかし、品質が良いものでないと、寝かせた後の状態が必ずしも良くなるわけでなないために、ここが造り手の思案のしどころということですね。
ということで、続きは次回にします。