カボスは青きにあらず ゴールデンかぼす

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 カボスの実力

カボスは青いもの、となったのはそんなに昔のことではないようです。関東・関西での料理屋さんの使い勝手から、「カボスは青」と決まって行ったがために、黄色いカボス(完熟したカボス)は売れない物に変わってしまったのでしょう。

ゴールデンかぼす (1)

現在は黄色いカボスはそのままでは売れないそうです。
昨年の11月のことです。
以前からのご縁がある業者さんから、その黄色いカボスを生搾りでサワーにして売ってみようという話を頂きました。
当然ですが、熟しているために青い頃のカボスよりも実は大きく、甘みも増していて、サワーに入れるには半分を搾り入れれば十分な果汁量になります。

お客様の反応はすこぶる良好で、味については申し分ありません。お替わりのオーダーはもちろん、お連れの方に勧めてくれる方もいらっしゃいます。
日頃は、レモンもグレープフルーツも自分で搾るのが面倒な方が多く、こちらがスクイザーで絞ってお出しいていました。そこで、この黄色いカボスも、果汁はこちらで絞り入れ、グラスには輪切りにしたカボスを入れる演出にしていたのです。
しかし、お客様のアイデアで、その後はさらに進化させることに成功しました。

  竹田ゴールデンかぼす

その業者さんの提言で、大分県が腰を上げることになり、黄色いかぼすに「ゴールデンかぼす」と命名しブランド化を目指して、もっと世間に広めて行こうという話にまで発展しました。

ゴールデンかぼす (2)

そしてその竹田ゴールデンかぼす。

黄色くなったカボスは実が柔らかく、搾るにスクイザーは不要です。そこでお客様のアイデアから、4つに切ったカボス2切れを手で搾り入れた後、搾った2切れをそのままグラスに入れて出してみました。

すると、お客様たちの反応がさらに良くなったのです。
やはり見るからにインパクトが違います。
「教えてもらう」ということは決して受け身ではなく、「お互いに学ぶ」ことと考えると、合点がいきます。
  • 地元産地では、売れないと諦めていた黄色いカボス。
  • こうすれば売れる(受け入れられる)よという提案。
  • 実際に、試してみること。
  • さらに改善と工夫を加える。
産地と流通と販売と消費者。
消費者をいつも別枠にするのではなく、四者一体となれば見えなかった新しい未来が見えてくるかもしれません。
今年も「竹田ゴールデンかぼす」の季節がやって来ます。
本気になった大分県と私たちは、どんな道を新しくつけていけるでしょうか。

コメント

  1. オブナイ より:

    うまそう