2018秋田の酒きき酒会in東京品川 その4

 刈穂・秋田清酒株式会社

秋田清酒株式会社さんの代表銘柄である「出羽鶴」よりも「刈穂」の方が今では全国銘柄として行き渡っていると思います。そんな刈穂の中でも私がこれまで見た記憶がないような純米酒が出品されていました。

刈穂活性純米酒六舟
活性ということでボトルの栓がそれ用の専門的なものになっていて、ボトルの形だけ見ると日本酒とすぐには判断できない感じです。
秋田清酒株式会社のホームページと当日のパンフより引用:
・ 分類    特別純米活性生酒
・ 使用米   秋田酒こまち
・ 精米歩合  50%
・ 使用酵母  雪国酵母
・ アルコール 15度
・ 日本酒度  +3
・ 酸度    1.4
・ 小売価格 2,200円(税抜)/720ml
高精白の酒米で吟醸造りをした純米酒に二次醗酵による天然の発泡性をもたせました。 キメ細かくあざやかなスパークリングとさわやかな味わいが広がる活性純米酒です。 必ず冷蔵庫で冷蔵保管してください。

分類としては特別純米で活性とありますから生酒。発泡性のいわゆるスパークリングの日本酒です。

価格的にもかなり特別なお酒で、気軽に飲んだり簡単に手に入れたりはできなそうです。こんなきき酒会で試して、何かの折に誰かが欲しいと聞いた時に紹介できればいいのかあ…口当たりもよく爽やかに飲めるので偶には飲んでみたいですが、果たして経済効果はどうでしょうか。確かに面白い試みで、手間もお金もかかっているだけに、たくさん世に出て欲しいと思います。

 株式会社北鹿


北鹿さんの「北秋田」のブランドは特にコスパに優れていて、昨年のきき酒会の時にもその旨紹介しました。

純米大吟醸北秋田四割五分
・ 使用米   山田錦他
・ 精米歩合 45%
・ 使用酵母 K901
・ アルコール 15.5度
・ 日本酒度 +3
・ 酸度    1.3
・ 小売価格 1,280円(税抜)/720ml
株式会社北鹿ホームページより引用:
お米を45%に贅沢に磨き上げ、じっくり丁寧に醸しました。華やかでフルーティな香り、上品でふくらみのあるしっかりとした味わいです。
45%に磨いた米で造った純米大吟醸。この価格では普通は考えられません。どんな工夫や努力をしているのでしょう。昨年も「大吟醸北秋田」を「気軽に飲んでもらえる大吟醸を目指した」と言われたように、純米大吟醸をこの価格で提供するのは見事と言わなければなりません。
企業理念に「地域に密着した地域の清酒を大切にする」とありますから、「気軽に飲んでもらう」ことが大切なことと考えているのがわかります。
本醸造秋田流生酛
・ 使用米   秋田県産米
・ 精米歩合 70%
・ 使用酵母 K901
・ アルコール 15.5度
・ 日本酒度 +2
・ 酸度    1.2
・ 小売価格 762円(税抜)/720ml
秋田の良質なお米と豊富に湧出する天然の伏流水のみ使用し、厳寒の時期に杜氏が秋田流生酛造りで手間と時間をかけ醸した本醸造です。
上質で力強いキレのあるアルコール15度。常温、冷、特に燗でおいしくお召し上がり頂けます。
多くを言わないようにします。価格をよく見てから一度ぜひ飲んでみてください。

 秋田誉酒造株式会社

思わず吸い寄せられたお酒がありました。やや遠目からも堂々と静かに佇んでいて、意外なほどに人がたかっていません。はやり秘蔵古酒となると簡単に売れないという辛さも付きまとうのかと思ってしまいます。

秋田誉大吟醸十年秘蔵酒
・ 使用米   山田錦
・ 精米歩合 40%
・ 使用酵母 協会9号
・ アルコール 15.5度
・ 日本酒度 +5
・ 酸度    1.2
・ 小売価格 6,500円(税抜)/720ml
「品評会用の大吟醸を10年以上低温保存した古酒」
パンフレットにはこうあります。


こういう機会でもないとまず飲んでみるチャンスなどないので、貴重な一品でした。確かに6,500円ですから飲食店で扱うにしても、90mlのグラスで1,500円以上はいただくことになりそうですから、魅力はあっても店舗関係者は涙をのんで見送ることになりそうです。

やはり贈答用などにしか向かないとしたら、今後の酒造りの大きな課題になります。昨年に長期熟成酒研究会の方の話によると、ヴィンテージワインに対抗できる日本の熟成酒を強く訴えていらしたのを思い出します。造りや管理を考えると熟成酒に力を入れるには蔵元に余裕がないと難しいということになります。
少し考えさせられました。