2018上諏訪街道春の呑みあるき 弐

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 麗人酒造株式会社

「麗人」という名前の長野のお酒を知っている方も沢山いることと思います。他にもチャレンジをしていることも多く、この麗人酒造株式会社さんを知るには、情報が少なすぎる感があります。

それにしても玄関の入口にある、菰樽と酒林(杉玉)の眺めは静かな安心感を与えてくれる風情があります。決して古いものを懐かしがって求めるものではないのですが、歴史を感じる町並みには、何物にも変えがたい価値があることは確かで、「麗人」という名前だけで、そんな風土までが滲みてくるようで不思議です。

蔵の隣の、おそらく駐車場と思える場所にテントを構えて試飲会場を設えていました。そこで目立ったのが「お燗のできる大吟醸・和寛」という銘柄でした。
麗人オンラインショップからの引用:
麗人 大吟醸 和寛
 冷酒からお燗酒まで楽しめますが、一番のおすすめは「ぬる燗(約40℃)」です。香りと味のバランスが抜群に良くなります。
当然いただいきました。確かにこの説明通りのバランスの良さはググッと舌の奥から体の中心まで染み渡って来るのが分かります。

こちらのブースの中でも案外にこのコーナーは人が少なかった印象が拭えません。という言うのも、まだまだ燗酒の立場が軽いもののままなのかも知れませんが、この辺の今後の酒蔵のテーマも見えてくるように思います。

下北沢・純米吟醸
「純米吟醸・下北沢」という日本酒を東京の世田谷区下北沢の酒屋さんがこの麗人酒造かんからPB商品として販売しているのです。こうした感覚は大切で、今では協力をしてくれる蔵元も多いかと思うのです。
地方の蔵元と各地の酒屋さんのコラボ商品はこれからもっと増えていくように感じています。そしてこれが日本酒の活性化や還元に繋がるのなら、まだまだ可能性を探ることができるはずです。

 本金・酒ぬのや本金酒造株式会社

こういう日本酒のイベントでは、順に回りながらもどうしても滞在時間に差は出てきます。飲みたいお酒が多かったり居心地が良かったりと、その理由は様々です。東京のどこかの会館などで設けたイベントではなく、蔵元の施設を使いながらこれだけ大規模に行われるのはとにかく珍しいのです。

本金さんの入口を入って、建物の土間のような場所に並べられたお酒の数を見れば本気度は見えてきます。ただ、お酒を注いだもらった後のスペース(居場所)のことを考えると、こちらの本金さんの屋内には長居してはいけないような配置で、ゆっくりとお話を伺うことも躊躇われるのが実感でした。

結局は、興味がありながらも1品だけの試飲で立ち去ることになったのは残念です。おそらく「本金純米」をいただいたはずなのですが、今となっては正確に思い出せず、出品酒の全体の画像を添付するに如かずなのはお許しください。

10年ほど前、「こちらの本金はお勧めですよ!」と親しい酒屋さんに言われて、この純米酒を私の新潟の友人に送ったことを思い浮かべていました。

他に「太一」という銘柄を私は初めて目にしました。
本金からくち太一本醸造
後で調べるとホームページにこうありました。
本金を50年以上の長きにわたり支えてくれた北原太一杜氏の名前をいただいた酒。すっきり辛口の酒質は多くの方に愛され、今では「本金といえば太一!!」と言われるようになった本金の看板商品です。
精米歩合60%、2,052円(税込)
なんと魅力的な数字ではありませんか?
この日に味わっておく機会を逸し、痛恨の極みです。
後悔先に立たずとはこのことで、5月に東京で開催される長野の酒のイベントに期待します。

2018長野の酒メッセ
【in大阪】2018年4月16日(月)
【in東京】2018年5月9日(水)