とうきょうスカイツリー駅 呑兵衛

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 東京スカイツリーの周辺

東京スカイツリーとソラマチは2012年開業ということですから、既に6年の歳月が過ぎています。(2018年5月時点)

世間ではあちらこちらで商圏として成り立たなくなった地域を何かと結びつけて「開発」の名の元に大きなプロジェクトを組み、大規模な新施設を建設して集客に結びつけることを盛んに考えて実行します。果たしてこのスカイツリーとソラマチが地域に貢献しているのかと、ついつい考えてしまうのは私のお節介なのでしょうか。

地方の道の駅も実際には閉鎖に追い込まれるところが少なくないと聞きます。成功した例を真似て、しかし失敗したところを教訓とせず、新しい町造りに希望を託す気持ちはわからないではありません。ところが、結局の所、町の機能を破壊するだけになるケースは多いのではないでしょうか?

本所吾妻橋から押上に至る商店街に人が以前よりも人が集っている景色は見えません。むしろ閉店してしまうケースの方が多いのではと心配します。ソラマチにあれほどの商業施設ができると、地元に住む人たちが地元の商店を利用する必然性までが失われていくように思えてなりません。ましてやソラマチを訪れた人たちが地元の商店街に流れるなどということは虫のいい話し以外の何物でもない。悲しい現実は改善されないままに進行します。

もしかするとソラマチの中の店舗もすでにかなりの様変わりをしているのかも知れません。可能性があるとすれば観光客を当て込んだホテルがあるとすれば、それくらいなもののような気もします。なんだかこの町もその例に漏れないように見えて仕方ありません。

 呑兵衛とうきょうスカイツリー駅前店

そんな環境の中で、それまで「やる気茶屋」として営業していた店を改装して、「呑兵衛とうきょうスカイツリー駅前店」が新規オープンしました。以前からの縁もあって訪ねることにしたのですが、4月29日(日)の連休最中とは言え夜ともなれば街を行く人はそれほどには感じませんでした。

しかし、このあたりは東京でも下町の代表的な地域です。あとで店のメンバーに聞くと、挨拶に行った先では「地元だからね、行くよ」という温かい言葉を多く頂いたそうです。改装前のやる気茶屋もおそらく20年近く営業していたでしょうから、地元の方たちにはある程度身内的に思ってもらえていたのでしょう。
他所から来て店舗を営業しようとする場合、地域によっては「よそ者感」を強く持たれ、町に馴染めないままに閉店に追い込まれるケースもありますので、この辺は一番大事です。
さて、店の入口には縦が1メートルほどありそうな特大の赤ちょうちんが下がっています。さすがにかなりの遠くからでも目立ち、駅の改札を出ただけでわかりそう。
客席もほぼ八割ほどは埋まっていて、これから先の日々にも期待が持てそうで安心しましたが、本番はこれからです。長く地元に愛される店になれますようお祈りします。