2018長野の酒メッセin東京品川 その3

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 橘倉酒造株式会社・菊秀

佐久市にある酒蔵。3年ほどの間、私は毎年夏にはこちらの橘倉酒造さんの「菊秀純米吟醸無尽蔵・夏吟醸」をおすすめとして店で提供していました。そして昨年の長野の酒メッセにも出品されていて、今年もまた当然ブースに並んでいました。

しかし、今年は随分と混雑していて、写真を撮るだけで我慢ガマン。そこで詳しくきくことができませんでしたが、今年は生酒ではないようです。

菊秀純米吟醸無尽蔵・夏吟醸
・ アルコール度 16
・ 日本酒度   +1~3
・ 精米歩合   59
・ 使用原料米  ひとごこち
・ 価格     2,800円(税抜)/1.8L
2016年の伊勢志摩サミットでのお土産に採用されたことが蔵のホームページにも大きく掲載されていました。これまでは酸味は意外に表立って感じることはなく、非常に飲みやすい夏の酒というイメージでしたが、今年はどうだったでしょう。
菊秀大吟醸 蔵
・ アルコール度 16
・ 日本酒度   +3
・ 精米歩合   39
・ 使用原料米  美山錦
・ 価格     3,000円(税抜)/720ml
このお酒のバランスの良い旨さはこれまでもピカイチ物でしたので、こちらの蔵の実力は十分に知っているつもりです。私には珍しくこの価格のお酒を褒めるのは、逆にこの内容で3,000円とは!と、他と比較して感じるからに他なりません。

今年も両方共出品されていたので、少し残念でした。

長野県酒造組合さんより:2018長野の酒メッセ出品出展リスト

 戸塚酒造株式会社・寒竹

橘倉さんと同じく佐久市の酒蔵。創業1653年とありますから、すでに360年の歳月を酒造りに費やしてきた、長い歴史をお持つ酒蔵です。

私は昨年の長野の酒メッセから馴染みになった酒蔵ですが、その思いは日常酒をしっかりと、しかも品質を重視して造っている印象が強く、地元に愛されている姿が目に浮かぶからです。
やはり小遣いで買える、気軽に買えるという位置にいるお酒をどう造るかは重要なテーマだと信じています。ここにはもちろん「飲み飽きしない」という品質も欠かせません。

お使い物や何かの記念日にしか売れないようなお酒を造るのも大切なことはよくわかります。そんな中で日常に定着することの必要をもっと求めなければ需要は伸びないに決まっているのですが…

寒竹限定品
・ アルコール度 15
・ 日本酒度   +4
・ 精米歩合   65
・ 使用原料米  美山錦
・ 価格     1,700円(税抜)/1.8L
この価格で限定品とは不思議で聞いてみました。

「寒い冬に造っただけのお酒なので」と言われて納得です。いわゆる一般的に販売されている「寒竹」のスペックは同じ価格だとしても、このスペックには敵わない品質のようです。だからこそ、試してみてのこのお酒のお得感は格別でした。

戸塚酒造さんは他に焼酎を出品されていて、そば焼酎「草笛」、トマト焼酎の2種類。味は試さず写真だけですがご紹介しておきます。

草笛そば焼酎42度 3,239円(税抜)/720ml
トマト焼酎 25度 1,096円円(税抜)/720ml

 株式会社豊島屋・神渡(みわたり)

岡谷市の酒蔵。「御柱」とか「神渡」とか諏訪の神事に由来するようなネーミングのお酒が見どころです。

酒の王 神渡 辛口
・ アルコール度 15
・ 日本酒度   +6
・ 精米歩合   70
・ 使用原料米  長野県産米
・ 価格     1,700円(税抜)/1.8L
株式会社豊島屋のHPより引用:
辛口派におすすめの神渡辛口です。飲み飽きの来ない旨味とキレのバランスが美しい信州の酒にふさわしい暖かみを感じて頂けます。冷やから燗まで幅広い温度帯でお楽しみいただけます。

辛口ではない「神渡」と「御柱」を合わせて3種がみんな1,700円で販売されている定番酒で、地元でも人気の高い銘柄のようです。
前回の記事でも「長野の人は幸せだなあ」と書いたのですが、つくづくとそう思います。また同時に各酒蔵も良いライバル心をもって地元の方々に貢献していて、日本酒文化を連綿と守って行ける下地もしっかりと作っているのかも知れません。しかし、どんなに努力をしても安閑とすることはできず、こうした長野のお酒のイベントを東京で行うことも続けているのだと私は考えます。

さて次は「2018長野の酒メッセin東京品川〆の4」に続けたいと思います。