しまねの地酒フェア2018in東京 その4

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 和らぎ水

東京の有楽町で開催された今回のしまねの地酒フェアでも、他の試飲会と同様に和らぎ水を用意してくれていました。
一般的なミネラルウォーターをペットボトルで用意してくれているところが多いのは確かです。しかし、しかしです。この「しまねの地酒フェア」ではそこが全く違っているのです。

会場の「和らぎ水」は各蔵元の「仕込み水」なのです。

ある意味これほどの贅沢があるでしょうか?聞く所によると売ることのできない仕込み水だそうです。これを会場では和らぎ水として口の中をリセットし、水分の補給としても頂戴してひと休みできるのですから、これは至福の時間に他なりません。これを分かってくれる方がどれほどいるかが一つの課題ではあるのですが。

私のような古い酒飲みは、水を飲みながら酒をいただくという習慣がありません。ところが近頃の若い人たちは意外にもこれを頑なに守っている人が多いのです。悪酔いしないとか、健康志向とかいろいろあるとしても、私には簡単に真似のできない真面目な酒飲みが多いのも、最近の若い人たちの傾向です。

そんな環境の中で、「仕込み水」を和らぎ水でいただけるのは、もしかするとお酒を試すことよりも稀有なことで、しかもこれだけ揃えてくれているのは奇跡的なことに違いありません。
画像で紹介できるのはこれだけなのは申し訳ありません。この6軒以外にも用意してくれていたところがあったはずです。
こんな幸せはなかなか他でいただくことはできません。次の機会にでも皆さんでぜひお楽しみください。
 

 奥出雲

蔵元のホームページより引用:
平成16年に同町内に所在する酒造会社を奥出雲町で買収し、同年12月より現在の所在地へ移転、蔵を新設し奥出雲町の第三セクターの酒造会社として新たな一歩を踏み出しました。
ということで、かなり珍しい酒造会社です。
「奥出雲」というブランドはしっかりと私の頭の中に入っていて、お馴染みのお酒でもあります。そしてここ何年か「奥出雲の一滴」の中でも「裏」と名付けて、ラベルを裏返しに印刷した「裏奥出雲の一滴」シリーズが評判で、今回もそれを中心に出品されていました。

しかし、私が一番気になったのがボトルが隠れるほどの首掛けPOP。

奥出雲純米吟醸

「日本最大全国燗酒コンテスト最高金賞」の大看板を掲げています。
・ 原料米:島根県奥出雲町産米
・ 精米歩合:60%
・ アルコール度:16度
・ 日本酒度:+1.0
・ 酸 度:1.4
・ 価  格:3,000円(税別)/1.8L
・ 飲み方:冷酒、ぬる燗
たしかにこれは燗酒としては最適。飲み飽きせず飛び抜けた主張をせず、料理と一緒にあることを目指したようなお酒です。
会社ができた謂れからも町を代表する使命もあることでしょう。酒造りという産業の再構築も必要でしょう。今後も更に期待したい酒蔵です。

 金鳳

金鳳純米酒ひやおろし
・ 2,500円/1.8L
これをぬる燗でいただいたのが良かった。ひやおろしの季節もそろそろ終わる頃。やはりひやおろしはぬる燗が似合う、と勝手に思ってしまいます。

 出雲富士

純米出雲富士 人米水縁醸
これが出雲富士の代表となるようなお酒だそうです。
米の旨味をしっかりと感じる味わいは、これも島根の酒を象徴するような出来栄えで、グッと和ませてくれることを保証できます。

 

〆に続く…