2018酒蔵巡り その3 大多喜から君津

 房総の小江戸・大多喜

勝浦の腰古井へ行く予定だったが急に気が変わった。
気ままな酒蔵巡りだけに大した理由があるわけでもない。岩船(大原の近く)からなら勝浦へ向かうより大多喜に進みながら探してみようとなっただけ。いすみ鉄道を利用するなら、大原から大多喜はそのルート上にあるし、今回は車だから更に自由が効く。確か、君津の方に何軒か酒蔵があったなあ…と。

先ずは大多喜に「大多喜城」の銘柄の酒があったようだし、大多喜はこの辺りの中心地だったし、観光地でもあるしということから方向を決めた。大多喜から君津に行ってみればいいか…と。

大原を経由して大多喜へ着く頃には青空が見えるようになって、日差しも心地よくなってきた。
大多喜は古い城下町で、今でもその頃の建物を残しながらの町づくりをしている。大多喜駅は坂の多い町の高みにあり町を見下ろすようなところにある。近くに町営の広い駐車場があるので、車で行ってもゆっくりと歩き回れるところが良い。
駅正面に大多喜町観光本陣(案内所)兼土産物屋がある。そこの棚には「大多喜城」の銘柄の日本酒がドーンと控えていた。
ところが、私の求めた土産物は千葉らしく「ドライピーナッツ(みそ)」。
豊乃鶴酒造
この酒蔵は町の中心にあって観光名所のひとつになっているが、私たちにはここで長時間の観光をするほどには余裕がなかった。後ほど蔵の前を車で通ってみただけになってしまい、姿を眺めて終わった。しかしその姿は大多喜の町によく似合い、風格も兼ね備えていて見事なものだ。

 上総中野駅

大した当てもなく大多喜から徐に木更津方面に向かう途中に、趣のある上総中野駅のことを思い出した。何の目当てがあるわけでもないが、いすみ鉄道と小湊鐵道の乗換駅、お互いの終点駅としての場所に立ってみたくなった。

駅近くの街道脇にはいくつかの商店も見受けられ、失礼だが多少なりとも町の体をなしているように思えたが、思い過ごしかも知れない。

上総中野駅は当然のように無人駅。年代物の駅舎はひっそりとしていて、駅側のホームは小湊鐵道、向かい側のホームはいすみ鉄道と、それぞれに分かれていた。ドラマのロケなどでも利用されるのがわかる。それだけの趣は確かにある。
大多喜を中心にしてこの辺り一帯は筍の産地として有名なだけに、トイレの建物は竹の切り株状に造られていたのが妙に楽しかった。

駅に置いていたパンフにも造り酒屋の情報はなく、もうしばらく先へ行くことにた。

 宮﨑酒造

養老渓谷を避けて進み、木更津方面へ車を走らせながら思い出した。
スマホで検索すればいいではないか?
近頃のスマホとは便利なもんだ。
車で走りながら「酒蔵」と入力して検索するだけで候補が表れた。
4軒ほどの候補で、その場所から一番近くだったのが「宮﨑酒造店」。
主要銘柄が「峯の精」という酒蔵だ。

小高い丘の上にあって、回復してきた天候の青空も見えてくると静かな風景の中で佇む建物の姿がなかなか良かった。売店の入口もあって呼び鈴もあったのだが、わざわざ蔵の方を呼び出すのも憚られ、外からそっと覗くに留めた。

晴れかかった昼下がりの秋空の下で酒蔵の煙突をボーッと眺めていると、そのままかすかな風に吹かれたままでいたくなる。
さあ、ここから程ない久留里の町にも何軒か酒蔵があるようだ。
宮崎酒造店 千葉県酒造組合のホームページ内: