道の駅 発酵の里こうざき

 関東平野を走る

朝、東京を出た頃はまだ曇り空だったが、土浦の霞ヶ浦が車窓の景色に現れるようになると青空が広かってきた。
友人がその近くの取引先に行く予定があり、仕事は短時間で済むことからその車に便乗して仕事後に神崎の「発酵の里こうざき」を目指すことになった。

利根川の辺りにある道の駅は千葉県香取郡神崎町の中心から2kmほど離れているが、町の中心まで行くと「寺田本家」と「鍋店(なべだな)・神崎酒造」という2軒の造り酒屋がある。
・寺田本家のブランドは「五人娘」「香取」
・鍋店のブランドは「仁勇」「不動」
道の駅が目当てなのか、果たして酒蔵が目当てなのかがわからなくなっても仕方がない。出かけたのは1月の終わりのことで、雨の降らない日が続き、突風に砂煙が上がる中、利根川の土手からの景色には林立する高圧鉄塔ばかりが目立つ。まさに関東平野を味わうがごとくの道行きと言えそうだ。

 道の駅発酵の里こうざき

「道の駅発酵の里こうざき」はTVなどでも偶に紹介されることもあって元々興味を惹かれていた。着いてみると道の駅としては小型の方ではあるが、しっかりとテーマを設けたところが見事なものだ。
道の駅は「新鮮市場」「発酵市場」「はっこう茶房」(隣にファミリーマートが併設されている)「レストラン・オリゼ」の4つの建物から成り立っている。

 発酵市場

中でも私たちの一番の目的は「発酵市場」だ。ここの入口には酒蔵同様に酒林が軒下にある。
その横には大きな味噌樽がどんと構えていて、発酵市場の入口を申し分なく彩っているのが私には好ましい。
店内の撮影は憚られたために1枚もないながら、特に魚醤の品揃えを写真に収めるだけでもかなりの価値があることだろう。
鮎の魚醤を購入した友人が後日それを絶賛していた。日本酒、甘酒、ワイン、焼酎、ヨーグルト、味噌、ひしお、漬物等々。日本酒は寺田本家の「五人娘」、鍋店の「不動」を中心にして、季節のしぼりたてやにごり酒なども魅力的に並んでいた。


 レストラン オリゼ

昼食時ということもあってレストラン オリゼを覗いてみた。なにか食べるか?とメニューなどを眺めていると、流石に発酵食品を使ったものが殆どでこれも魅力たっぷりだった。私は「発酵定食」に気を引かれたが内容がどうなのかはさっぱりわからない。しかし、これは次回に持ち越そう。如何せん私たちの胃袋が受け付ける量ではなさそうだったので断念した。
あとでホームページをみるとレストランの名前の由来があった。
引用しておくので参考にされたい。

ニホンコウジカビ[Aspergillus oryzae]レストラン オリゼの「オリゼ」は、アスペルギルス・オリゼ[麹菌]を意味します。清酒、味噌、醤油、みりんの製造にかかせない発酵の素です。遥か昔に何億種類もあるカビの中から、A.オリゼは抽出され、蒸し米の上でカビを育てました。和食特有の旨味と文化を支えるA.オリゼ。

醗酵の里こうざき レストラン・オリゴ

 はっこう茶房

パンも世界的な発酵食品。ここでは手作りのパンを時間ごとに焼きたてで提供し、持ち帰りにも対応している。「発酵ピザ」もワンピースで食べることができる。私はレーズンパンと米粉パンをお土産にしたが、若い女性スタッフが笑顔で接客してくれ、店内では手軽にコーヒーなどを楽しめる温かい店造りが印象に残った。
やはり焼きたてのパン屋さんは発酵の里には欠かせない。

 新鮮市場

地元の農家の方たちの名前が貼られた野菜や果物、手作り漬物の直売所。
中でも私の目を引いたのは「れんこん」。この場所は千葉でも目と鼻の先に霞ヶ浦があり、やや小ぶりで形の整った真っ白なれんこんは私の目から離れなかった。
どう食べよう。甘辛く煮るか、天ぷらに揚げるか、キンピラにてみるか、そのまま焼いて山椒を絡めてみるか。想像は尽きない。やはり今日は「れんこん」しかない。

「発酵」という日本が世界に誇る文化の名称を冠にした道の駅。この場所の価値はかなりなもんだと認識しながらも、やはり一般の感覚では集客は厳しいかなあと思ってしまうところがつらい。また立ち寄りたいと思うだけに、どう応援すれば良いんだろうと悩みが浮かんでくる。

さあ、この後は酒蔵へ向かおう。

発酵の里こうざき

http://www.hakkounosato.com/