かもみどりグリーンカップ

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 カップ酒・パック酒

岡山駅前商店街にある食事処「としちゃん」の閉店時間が早めで、梯子することなく切り上げたものの、近くのコンビニでカップ酒を手に入れてもう一献。
酒飲みの因果とは言え、厄介なもので付ける薬はないと諦めた。
幸いに当夜の安ホテルに備え付けの小さな電気ポットで温めることができそうなのが有り難い。
このカップ酒は普段見慣れたものと大きく違う。
カップは瓶でも缶でもなく、どうやら紙製のようだ。
手にしてみる感覚は何だか温かみがあり、決して安っぽさはない。

上撰「加茂緑」
岡山県浅口市鴨方町にある「丸本酒造株式会社」の造るお酒だ。
店頭で選びながら、アルコール15度というのも決め手になった。
14度と15度ではたとえ1度の違いであっても、この差は大きい。
一般ではここにそれほど拘らないで選択していたり、飲んでいる人が多いと思うのだが、私には結構重要でその時の環境や呑み方なども含めて選んでいる。
もちろんアルコール度が高ければ良いというわけではない。しかし、日本酒の味のバランスを考える時に15度というのは一つの基準になると私は信じている。

「ちょっと軽めに行こうかな」をいう時は14度で良いときもある。
近頃、スーパーでも多く並んでいる2Lの紙パック酒は異様に安い場合がある。
私は決してこのパック酒を否定しないし、お世話になることも度々だが、スペック表記に13度とある商品はやはり買い求めない。
いや、一度は買ってみて経験したことから自分でそう決めている。さすがに13度はつらいなと感じたのが私の選択の目安になっている。

 焼酎お湯割りのバランス

私は滅多に焼酎を口にしない。しかしこれは焼酎が嫌いというよりも、飲める量に限りなあるなら日本酒がいいと思っているだけ。
「焼酎のお湯割りは6:4」という言葉を聞いたことがある人は多いと思う。乙類の焼酎をお湯で割って飲むなら、この割合が一番美味しいと言われている数字だ。そしてこれを勘違いしている人が多いのも事実。

美味しさの感じ方は人それぞで、どんな飲み方をしようがその人の自由だから、これは決まりではない。
6:4とは「焼酎6:お湯4」がほんとうの意味なのだ。
これには理由がある。
アルコール度25度の焼酎を6,お湯を4の割合で合わせるとアルコール度が15度になる。「前割り」といって、焼酎と水を予め合わせておいて馴染みあったところで飲む場合、この割合を6:4にしておくと良いそうだ。

つまり、600mlの焼酎のアルコール分は150mlで、そこに400mlの水を加えると、1000ml当たりのアルコール分が150mlになると計算するとわかりやすい。口に含んだときの15度というのは案外基本なのかも知れない。

 加茂緑・ 丸本酒造株式会社

普通酒・かもみどりグリーンカップ
普通酒と上撰が同じなのか?という疑問はとりあえず後にしよう。
 以下、蔵元ホームページからの引用:

蔵人が自ら栽培した特別栽培米をこうじに使用することにより、キレと旨味を両立させました。地元で売り上げNO1のカップ酒。岡山県内で年間20万個出荷される人気商品です。
■甘辛   :やや甘口 
■原材料  :米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 
■原料米  :アケボノ・山田錦 
■精米歩合 :68% 
■アルコール度数:15度 
■日本酒度 :-2 
■酸  度 :1

「加茂緑」というブランドを主要銘柄にしている酒蔵。
ホームページを拝見すると自社栽培の米作りに心血を注ぎ込んでいることがわかる。そして、自分で栽培して初めて分かることがあるという。
農家の考える高品質の米と、酒蔵が求める高品質の米とは違うという矛盾があるそうだ。
私も今回初めて教えられた。
改めてじっくり読み返すとしよう。

丸本酒造株式会社・かもみどりグリーンカップhttp://www2.enekoshop.jp/shop/kamomidori/item_detail?category_id=384282&item_id=1626494

丸本酒造株式会社・米作りへのこだわりhttp://kamomidori.co.jp/committed/rice/