暖簾の外の利き酒師のblog

2017長野の酒メッセ その4

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2017_05_10長野の酒メッセ (16)

この記事の目次

財布に優しいお酒

改めて会場を見渡すと、この人混みが活気に変わっていることに感心です。これだけの人が集まる企画があることを、思い知らされました。
日本酒の未来に、必ず光明がありますね。

 風神雷神 純米

風神雷神の純米酒は飽きのこない味わいの純米酒を目指して造ったということですが、まさにその通りの出来。こういったお酒はもっと世間から見直されていいと思うのですが、どうしても吟醸へ、吟醸へと注目は集まります。

 無濾過岩波 零ノ参式

こちらは普通酒です。
岩波酒造合資会社ホームページより引用:
麹米に安曇野産ひとごこちを贅沢に使用し、炭濾過せず、酒本来の色、香りを残し低温で熟成させたレギュラー酒。
旨口で円やかな仕上がりになっており、コストパフォーマンスの高い日本酒。

 御園竹

話を伺った時も「山廃を4割混和」ということをやはり強調されていて、何よりの売りなんですね。確かにしっかりした味わいで、私は好きです。
武重本家酒造株式会社ホームページより引用:
ふくらみのある味で飲みやすい、そんなお酒でありたいと、手間のかかる山廃造りのお酒を約四割混和して、いつまでも変わらない味を保っています。

 北安大國 特生原酒

この原酒に加水調整して、値段も下げたお酒が一番出ているそうです。
-5という数値ほどには甘さも目立たず、むしろ19度という原酒の力強さに圧倒されました。
どの蔵元もその土地々々で大切に酒造りをしていることが、心底伝わってきます。近頃の私は「普通酒」であっても、味のバランスが良いものは何のこだわりもなく飲むことができます。
こうして財布に優しいお酒をみてくると、ここにも新しい発見があります。
日頃から手元においておける酒。ポイントはここです。
蔵人さんに「大吟醸はよく売れますか?」と聞くと、芳しい返事はありません。
「私が普段飲んでいるのはこれですよ。」と、大抵の方が1,800円ほどのお酒を嬉しそうに教えてくれます。
続きは次に…
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