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北海道の地酒
駿河屋賀兵衛さんでの3番手は一気に北へ行って北海道の地酒。
「二世古特別純米酒 吟風」
この酒はマスターが進めてくれたように記憶している。
北海道の酒蔵というだけでかなり珍しいが、耳にした銘柄が日本酒好きには必ずあるだろう。
2016年度の国税庁のデータでは清酒の酒蔵の登録は北海道で10件のようだ。
国士無双、北海男山、千歳鶴、北の誉、國稀etc.
しかし、「二世古」という銘柄は私も最近見るようになったので、進境著しい酒蔵なのだと思う。
有限会社ニ世古酒造
http://nisekoshuzo.com/
と、ここで蔵元のホームページをあたってみたものの、この特別純米酒の情報が全く探せない。もしかすると特別限定醸造とか、限定流通とかの商品として販売されているのだろうと想像する。間違っていたら申し訳ない。
ネットでのいくつかの情報から更に想像するに、「吟風」「彗星」「北雫」という地元北海道の酒造好適米を使用したシリーズで醸造しているようだ。
過去の試飲会ではたまに見かけてもいたので、今後はもっと注目してみたい銘柄だ。
辛さは際立っていたが全体のバランスがよく燗によく合う酒だった。
酒蔵は羊蹄山の近くで、札幌からは西方向へ50kmくらいの立地にある。
二世古特別純米酒 吟風 辛口DRY
- 原材料 米(北海道産酒造好適米「吟風」100%)、米麹
- 精米歩合 60%
- アルコール度 16度
再び静岡へ
次に選択した4番手は再び静岡の酒。
富士宮市の酒蔵で富士正酒造合資会社さんのお酒だ。
「富士正」という銘柄を中心に発売されているようだが、失礼ながら私はこちらのブランドを知らなかった。
富士山に一番近い酒蔵というのも売りの一つのようで、地図で確認すると本栖湖から2kmほどにある。
辛口純米げんこつ 骨ある男の酒
https://www.fujimasa-sake.com/products/detail.php?product_id=18
メーカーのホームページによると、以下引用:
「昔の親父のげんこつは痛かった」そんな優しくも厳しい親父のげんこつの痛みを、日本酒の辛口に例えて造りました。~中略~冷たくしてスッキリお飲みいただくか、常温~ぬる燗でコクを楽しむのもおすすめです。
辛口純米げんこつ 骨ある男の酒
- 原材料 米、米麹
- 精米歩合 65%
- 日本酒度 +5
- アルコール度 15
- 酸度 1.3
酵母が何かはわからない。
香りは穏やかなため静岡酵母ではないかも知れない。
やはり近頃は燗酒にも力を入れている酒蔵が増えてきた。
多様な温度帯で楽しめる日本酒の特徴を生かさないのはもったいない。
30数年前、当時私が仕事をしていた赤坂の店でドイツ人のお客様からワインを瓶ごと温めて欲しいと言われた時は驚いたが、ワインにもたまにはそんな飲み方をするらしい。
それと比較すれば日本酒の飲み方はどの温度帯も通常の飲み方として確立していて、その場その銘柄でむしろ幅広く楽しまないと損だ。
この日、全部を燗酒で頂いているのは、その統一感の中で比較してみたかったからに過ぎない。
駿河屋賀兵衛さん、飲めば飲むほど未練がましくなってしまう。
もう少し良いですか?