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犯しがちなこと
居酒屋に限らず、飲食店を営んでいると順調な時ばかりではありません。従業員が集まらず苦労することもあれば、雨ばかりでお客様の足が遠のくこともあります。
従って、私が今更、解決方法を教えましょうなどと、おこがましいことを言うつもりもありません。ここでは、私が失敗しながらつい忘れがちだったことをまとめてみたいと思います。
数字で根拠を押さえないで走る
そして思いついたままに「善は急げ!」と以下のように走り出してしまいます。
自分たちに否があるとは考えない
自分たちに問題があるとは考えません。地域の周りの変化やお客様のせいにして考えます。根拠を持って見直す努力を、最初から拒否しているような節があります。
- 南の通りに新しい居酒屋ができた
- 安さを売りにした居酒屋が駅前にできた
- 常連さんが転勤になった
- 常連さんが小遣いが厳しいと言っていた
売上の原則から探る
飲食店の売上は 売上=客単価×客数
これでしかないのです。そんなことは誰でも知っっていることですし、これが原則です。だからこそ、ここに立ち返らなければならないのに、目の前の現象ばかりにとらわれがちです。もちろん私もそうでした。
売上=客単価×客数 だと。
客数が落ちている場合は、案外直ぐに気が付きます。ところが、客単価が落ちている場合には、気付くのが遅れます。そこで、やっと自分の中で前年対比などの数字を並べてみることになります。
数字に現れるパターンから分ける
- A 客単価(◯)×客数(減)
- B 客単価(減)×客数(○)
- C 客単価(減)×客数(増)
- D 客単価(減)×客数(減)
- E 客単価(増)×客数(減)
可能性のある要因をあげる
要は4項目しかありませんので、客単価から書き出しましょう。
客単価(減)の場合
- 料理の提供スピードが落ちた
- 料理の味が落ちた
- 料理の盛り付けが雑になった
- メニューに飽きられた
- 接客のサービスレベルが下がった
- 呼ばれてもオーダーを聞きに行けない
- 店の環境(設備)に不備がある
- メニューの価格を下げた
- 客単価の下がるイベントを行った
- 宴会コースの利用が減った
- 他
客単価(増)の場合
- メニューの価格を上げた
- 注文数が増えた
- 宴会コースの利用が増えた
- 客単価の上がるイベントを行った
- 他
客数(減)の場合
- 常連さんが店に飽きた
- 新規客が来ない
- 人気のあった従業員が辞めた
- 近くの会社や工場が他へ移転した
- DMを送っていない
- ☆新規の人気店(競合店)が近くにできた
- 他
客数(増)の場合
- 集客目的のイベントを行った
- 近くに新しい会社や工場ができた
- 近くの競合店が閉店した
- ☆新規の人気店(競合店)が近くにできた
- 他
ここまで来たら、あとはそうなった原因が自分の店にあったかどうかを探ればいいだけです。胸に手を当てて、正直に見ることができれば、簡単ですね。
例をひとつだけ
- 急ぎ募集して補充する
- ホールの従業員に余裕があれば、調理場を兼務させる
- 仕込みの仕方を工夫する→ 仕込みだけホールから手伝う
- 仕込みの準備をもうひとつ先まで進めておく(2次加工まで)
- 手のかかるおすすめ品を変更する
- ホールのオーダーの聞き方で早いメニューに上手く誘導する
- 追加オーダーを聞くタイミングを前倒しにする
- 料理の催促が来る前に一言かけるようにする
- 他店舗からのヘルプを要請する
- 他
肝心なことは「遅くなります」と言わないことです。「言ってあるんだから、文句を言うな、催促するな!」と同じ意味になります。
さて、何かヒントになったでしょうか?