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麦の恵み

イオングループのオリジナル商品。
製法はたぶん第3のビール。
これまで気づかなかったのですが、冷蔵庫の中で涼しげに立っている姿に引き寄せられました。
麦の恵み (1)
幾らだったかは忘れましたけど、缶コーヒーよりも安い値段だったかも知れません。

以前に紹介した「サントリーウィスキー・プレミアム」と同じように、流通とメーカーが組んだ商品ですね。

製造者はサッポロビール株式会社。
やはり、感じるアルコール分はビール由来のものとはいくぶん違うように思うのですが、麦の美味しさをしっかりと感じることができる仕上がりです。最初に飛び込んでくる香りは麦です。ただ、その厚みの違いのゆえか、麦の香りがどんどんと後退してしまいます。

つくづく思うことながら、美味しさの居所には住所があるわけではなく、その時の思いや環境やで常に変わって行くことになるのでしょう。
これはこれで魅力的な1本に違いありません。

楽しみ方を何処に見つけるかで、圧倒的な存在感をも身につける物ができる場合もありそうです。

美味しいのはどれですか?

私が「利酒師」の資格を持つことを知ると、「美味しいお酒はどれですか?」と真剣に尋ねられる方がいることは事実です。

ところが、残念ながらそんな便利な答えは持ち合わせていません。

無責任な言い方をすれば、「美味しいと思うお酒が美味しいんです。」

どんなに真面目で昔ながらに手をかけてお酒を造ろうと、支持されないということは、美味しいと思ってくれない人が多いということ。
言葉は悪いですが、とにかく華やかに香りの立つお酒を造れば「美味しい」と言ってくれる人が多かったこともあります。

そして各酒蔵は悩みを抱えることになるのです。
「売れなくてもいいや」と決めて酒造りができる余裕など、実際はどこにでもあるわけがありません。

さあ、次々に生まれるお酒の新しい楽しみ方。
私たちがそこで果たすことができる役割は何でしょう。

酒蔵の新しい努力を無駄にすることなく、次に繋げることに役立てるなんて、そうあるわけでもありませんね。ただ、こうして偉そうに言いながら、やはり認めてはいけない方向転換は、あるように思うのですが…

試行錯誤はどの時代にも試行錯誤。
挑戦に対して、責めることだけは避けたいと思う、訳知り顔の独り言です。