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佐原の歴史にみるもの
伊能忠敬の出身地、千葉県香取市佐原。
今は観光地として有名です。
今は観光地として有名です。
霞ヶ浦の岸辺を走り、小雨の佐原に着いたのは昼前です。
驚きは佐原駅の佇まいから始まりました。
駅前の観光案内所を過ぎて、400メートルほど歩くと、目的の場所です。町の中心の通りと、町を横切り利根川に注ぐ小野川の両岸に明治の頃の建物を たくさん残し、観光の名所としています。
倉敷の美観地区ほど作られた感はなく、かなり自然な町並みになっています。
「小江戸めぐり」というパンフレットを手書きの地図と一緒に、途中の「佐原町並み交流館」でもらいました。
この町は水に恵まれた水郷地帯で、街の真ん中を流れる小野川を水路として活かし、近郷の物資や農作物の集積と江戸・東京への運搬の中心地だった。
古い写真の展示もアチコチにあって、当時の賑わいや繁栄が十分に想像できます。
町が生きるためには
前の交流館の方にきいたところ、街の皆さんの協力で古い町並みを守っているということですが、生活には非常に不自由で、住むのは大変な建物ばかりだそうです。簡単に改装も出来ず、バリアフリーは到底ムリとのこと。
歩いてみて思うに、観光地区としての表面だけでなく、裏に回ったところや、少し離れた場所などにも、古いままの建物がたくさん残っていて、そこで日常生活をされているようです。この日が平日の雨模様のせいか、観光客の数は少なく、町全体の空気がしっとりと落ち着いて感じます。
それだけ観光のために努力をされているにもかかわらず、町そのものが、観光のためでない苦労も結構あるのかなあと考えてしまいます。
どの地方都市も同しように、昔の町の中心地は最寄り駅からはけっこう離れた場所にあります。そして、その中心地は今や寂れ、駅前だけが辛うじて商店街の体をなしていることがほとんどです。
この佐原も例外ではなく、中心地は駅から離れています。
ところが、駅の目の前に「貸店舗」と張り紙のあるシャッター。
ちょっと歩けば、別のところで「テナント募集」。
そして酒屋さんの前には、壁が崩れ落ちて既に誰も入居していない商業ビル。
ここは駅前の方が寂れているように見えるものの、駅に近いところに、生活必需品を扱っている店舗が静かに並んでいます。
だけど果たして、観光地域は栄えているのでしょうか?
観光目的以外の日常生活に必要な店舗はありませんでしたね。
観光目的以外の日常生活に必要な店舗はありませんでしたね。
また勝手に心配しながらの町歩きなのです。
しかし、この町の中心には私にとって大切なところがあるのです。
酒蔵が2軒あります。
- 東薫酒造
- 馬場本店酒造
★ この紹介写真は、先ほどのパンフの記事です。