無濾過生原酒の楽しみ方を考える 福島・七重郎

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 無濾過生原酒の特徴

いくつかのブログサイトには
「無濾過生原酒は料理とは合いません」と言っているところがあります。
私もそう思うことはあります。
概して言えば、麹の香りもしっかりと残り、その分、生酒特有のフレッシュさと甘さ、そして原酒の力強さがあります。冷たくして飲めば、ぐっと染み渡る旨さを感じます。冷蔵庫産の氷ではなく、美味しい氷でロックにして飲むのも良いアイデアです。

日本酒度(数値的な甘辛)に関係なく、どうしても甘さが少し前に出るのは仕方ないでしょうが、アルコール度数も高めでエキス分が多く、純粋に酒の味を楽しむことに向く造りです。そのかわり、気軽に2杯めに手を伸ばすような、飲み飽きしない造りではないということです。常温で飲むと、これが際立つと思います。

技術や流通が発達したおかげで、家庭でも楽しめるようになった「無濾過生原酒」は、本来は蔵から出ることはなかった。20年前では手に入らなかった特殊な酒だと考えた方が合点がいくはずです。
同時に、一部の「大吟醸・純米大吟醸」もこれと変わらない環境にあると私は思っています。吟醸酵母のせいなのか、口に残る独特の甘さや過度な吟醸香は、ほとんどの料理との相性を妨げる場合があります。そして飲み飽きする味になってしまいます。やはり特殊な酒です。

 七重郎

七重郎 熟成純米吟醸無濾過生原酒
かなり長い名前です。
  • 原料米   五百万石100%
  • 精米歩合  55%
  • アルコール 16~17度
  • 日本酒度  +2
  • 酸  度  1.4

これは以前に知り合いから福島のおみやげで貰ったお酒です。ありがたいことに、お酒のいただきものが多いために、できるだけ皆さんにも紹介したいと思います。先ほどの無濾過生原酒の特徴の通りに個性たっぷりの味わいです。実に美味しく頂きました。

福島のお酒は味の特徴も、選択肢も豊富です。七重郎という銘柄は、最近まで知りませんでしたが、これはまた忘れられない逸品になります。こんな素敵なお酒をいただいて本当に感謝します。

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