榮川 龍ケ沢雪中貯蔵 特別純米生貯蔵原酒

 榮川酒造

福島の老舗造り酒屋に「榮川酒造」さんがあります。
どのお酒も丁寧な造りをしていて、全体としては穏やかで安心して飲める印象のあるお酒が多いように思います。
私の仕事先だった店でも長くお付き合いさせていただいていて、営業の方ともよく話す機会をもらいました。

榮川さんも季節ごとに期間限定のお酒を用意する努力をされていて、毎回それも楽しみにしていました。もちろん、お客様の中でも常連の地酒ファンの方たちは、特にそういう「特別な」お酒を待っています。
日本酒は季節ごとに、その季節に合った、またその季節にしか飲めないお酒を楽しめるお酒です。蔵の設備も整い、流通も随分と良くなり、さらに保管保存に対する意識も変わってきたお陰です。
「本生酒」というような、一切火入れをしないお酒が流通に乗ることは、昔ではありえませんでした。「無濾過生原酒」なんていう肩書のあるお酒を飲めるようになったのは、そんなに前からの話ではないのです。

 龍ケ沢雪中貯蔵 特別純米生貯蔵原酒

1年前に扱ったのが私は初めてでした。
味がどうこうという細かい話は、なしにします。
雪深い土地での条件を活かして、お酒の円やかさを引き出して出荷してくれるのですが、手間も大変なものです。
保管保存の様子が紹介されているので紹介します。
ぜひ確認してみてください。
蔵元のfacebookにある情報をリンクで貼ります。
リンク先:  榮川雪中貯蔵酒
雪下大根や雪下人参というのがあるのを知っていますか?
雪を被せて保存することで、大根や人参は自分が凍らないように、糖度を蓄えて甘くなるのだそうです。
実際に、雪下人参の100%のジュースの甘さは、人参とは思えないほどです。
お酒に同じ現象が起こるとは思いません。
低温の恒温でじっくりと保管することで、品質がずっと安定して保たれ、熟成していくのでしょう。

しかし、今回の冬は雪が少なく、雪中貯蔵酒はほんとうに少ししか用意できなかったそうです。ですから、東京にまでは先ず回ってきませんでした。
自然と共に楽しもうということは、やはり自然に左右されるのもやむを得ないことです。蔵元の皆さんの苦労の上に、私たち消費者の楽しみが成り立っているということを、今更ながらに実感しました。
さて、春のお酒を、蔵元さんたちに感謝しながら、選ぶとしましょう!