芸術とは無縁に過ごす 直島・とBeer空海の夏

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 目的は違ったけれど

私には親戚の中学生を水遊びさせるための直島行きでした。
海水浴ではなく、浜での水遊びでよかったのです。
その割には随分と大袈裟な行程でしたから、前の記事のように余計なことばかり考えたのかもしれません。

フェリーなおしま(宮浦港)

乗ってきたフェリーは、改めて見るとかなり立派です。
旅客定員500人、バスは12台だそうです。満員ではないけれど、70%ほどは埋まっていたように見えました。
宮浦港からゆっくりと5分ほど歩いた場所に、砂浜が続く場所があり、誰もいない。
後で調べると「内ケ浜海水浴場」という名前でした。遊ばせるにはちょうど良く、静かな波が寄せています。
海岸の先の道路際の小さな公園に藤棚があり、その下のベンチとテーブルが、これまた都合よい日陰の休憩所になりました。しかも水場もあり、トイレもある。

この場所はGoogle map のおかげで探せました。

国際芸術祭は私の目的ではなかったのですが、自分の目的を果たすには、まさに絶好の場所だったと思います。
後ろの道路に見かける人は、レンタサイクルに乗った人ばかり。島の住民らしい人は、当然見かけません。
少し浜を歩いたり、ベンチで吹き抜ける風に涼んだりが気持ち良い事この上ない。時間も静かに過ぎていきます。

 旅の出逢い?

しばらくすると、レンタサイクルの若いカップルが自転車を止めて近づいてきます。
「こんにちわ、ずっと走ってると暑くて。ココいいですか?」
「どうぞ、ここは涼しくていいですよ。」
京都から来ていて、昨日は地中美術館のチケットが買えず、今日もう一度行くそうです。
京都も北丹後の方まで行かないと海がなく、自分たちも海に入りたくなったと言って、浜に降りて行きました。

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そうしていると、港の方から一人の女性が、浜伝いに歩いてきます。この人もどうやら観光客のようです。
するとピンクのシャツにピンクのリボンの付いた麦わら帽子、ピンクのサンダルで、ピンクの自転車に乗った5歳位の地元の女の子が一人でやって来ました。
「ピンクが良く似あって可愛いね」というと、ニコッと笑って、彼女も浜に駆け下りていきました。
島では時間がゆっくりと過ぎるようです。

 香川の地ビール

暑い日差しの中を港に戻り、少し腹ごしらえをしようと見回したところ、香川の地ビール「空海」を見つけました。もちろんそれに手を伸ばすのが、普段の私です。しかし、この日はこれも我慢。目だけで味わうのは非常に難しい。
さらに気を静めるのはもっと難しい。
真夏の修行僧のような昼日中を過ごす私です。
塩おにぎりを食べた後、冷たい缶コーヒーを手にしながら桟橋を渡り、帰りの船に向かう私でした。