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渋谷から銀座
せっかくだからと早めに出かけ、街々の様子を見ながら向かうことにして、渋谷経由で銀座まで。
夕暮れ前の渋谷スクランブル交差点。
銀座に根付くもの
銀座で買い物をするということが大きなステイタスだった時代は、すでに過去のものと思われます。大きな商業施設が経営の譲渡なども含め、次々に姿を変えていきながら銀座は生き残っています。そんなひとつがこの時知った「マロニエゲート銀座1」です。プランタン銀座が閉店で新しく「マロニエゲート銀座2」として生まれ変わると同時に、隣のマロニエゲートが改装されたそうです。5~9階に東急ハンズが入っているなんて知りませんでした。
こうして変わりゆく銀座は当然なのでしょうが、変わらず古くから営業している居酒屋「升本」さんも健在です。私が利用したのは30年も昔の話ですが、その時でさえ店内には歴史を感じたものでした。
「三州屋」さんも元気に営業されています。まさに今風ではない居酒屋が銀座でしっかりと地位を守り続けていることがひとつの答えにもなるのでしょう。
新店舗の酒
ふらりと歩きながら銀座通りを東側へ渡ると、人通りがわずかに減りました。ショップ中心のエリアからいくらかビジネス街へ移りかけたということです。もう少し先の昭和通り近くが目的のお店です。
地酒を中心にした居酒屋、酒場の発展系を言う方がいいのか、酒好きの心をくすぐる店造りになっています。どれでも好きなものを飲み放題という垂涎のコースで用意してくれたのですが、ここにメニューにはない青森の地酒の秀作「田酒」を特別にいただき、感謝の限りです。
ノドグロの塩焼きも絶品で、むしろ添えてある箸休めの梅干しの甘煮に調理長の心意気を感じました。中でも途中でそっと出してくれた珍味四点盛りは、もう声になりません。写真に収める余裕もなく頬を緩ませての時間をいただいたことには、まさに申し訳ないくらいでした。
青森県産酒造好適米「華吹雪」を使用した地酒の銘品。旨口ながらコクがあり、飲み飽きしないすっきりした味。原料米 華吹雪精米歩合 55%日本酒度 ±0酸度 1.5アルコール度数 15.5度
小売価格(税抜) ¥2,525-/¥1,262-
地酒を看板にした店でさり気なく置くことができれば、ほんとうの意味での日本酒ファンが目を向けるのは必須と思われます。