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網代の漁師食堂「川忠」
寒い日が続き、昨年よりも2日遅くに出かけたにも関わらず花の咲き具合が心配です。思えば昨年は散り始める寸前の満開。河津桜の見頃としては申し分ない時期でした。
ともかく天気には恵まれ、空気は冷たいながらも道中は快適です。
何か昼食をと考えながら見つけた店がすごいお店でした。網代港を過ぎて岬をぐるっと回った辺りにあるお店で、看板に惹かれて吸い込まれるように車を停めていました。
漁師食堂「川忠」
入ってみると4人がけのテーブル席が3つと8人用の席が3列の小上がり。
私たちには各自が定食や蕎麦で炭水化物をいただくほどの食欲はなく、かと言って漁師料理を食べないのも勿体ない。
「今日の刺し身のおすすめは何ですか?」
「網代の天然寒ブリとヤリイカ、それと石鯛ですね。」
そう聞いてメンバーが思いつたのがグッドアイデアでした。
この日は5人だったので、カニ汁を5杯とヤリイカの刺し身、寒ブリの刺身を単品で。そこにアジフライを単品で追加して注文です。
間もなく料理は手早く提供されました。
天然の寒ブリは背と腹身でそれぞれ5切れの合計10切れ。
ヤリイカはエンペラと下足もきれいに皮をむいて、丸まる1杯分を姿で盛ってくれています。
カニ汁は大名椀で各自にワタリガニの脚が1匹づつ入っています。
更に驚いたのは、アジフライ。全員が開きの2枚付だと考えていたのですが、大きめのアジが3枚付いています。キャベツとポテトフライがたっぷりで、もしもアジフライ定食を注文していたとしたら、一人では食べ切れない量です。いやいや流石に豪快なものです。刺し身もアジフライも一般的な一人前の倍量で、しかも鮮度がいいから旨味が違う。
これにノンアルコールビールを加えて、一人1,400円でした。
ここまで来れば河津もあと少しです。
花より団子?
今回の目的は河津桜を出汁に金目鯛を食べようというのが本音です。宿は昨年同様に自炊の必要があるコテージです。河津駅前にある鮮魚に強いスーパーがその調達場所。
先ほど美味しいものを食べたばかりなのに、車中では夜には何を用意するかで話は持ちきりです。途中の海岸近くに観る河津桜がほぼ二分咲きですから気もそぞろ。むしろ桜の話題よりも美味いもの。
河津の海岸線から中央の通りへ入っていくと、さあいよいよ川沿いの河津桜並木も間近です。
長くに楽しめる河津桜とは言え、咲いてからが長いのですから、咲いてなければやや寂しい。残念ながら予想通りの咲き具合。陽のあたる場所の花は多く咲いていても、陽当りの悪いところは蕾ばかりです。菜の花も昨年は周り中に香りを振りまいていたのに、今年はまばらに黄色を散りばめている程度。
ハッキリ言って桜を観るには早すぎました。
歩いていても寒いのですから無理もありません。そこで見つけたさくらが満開でした。並んだテントの下でカップ酒が熱く用意されていました。
さくら浪漫
冷えた体にこの熱燗は見逃せません。自分が運転しないのをいいことに、ついつい手を伸ばしてしまいました。軽い口当たりですうっと入っていきます。
こんな日は何よりのご馳走。せめてもの満開の桜を味わいながら、やはり金目鯛同様に花より団子?花より酒でした。
こんな日は何よりのご馳走。せめてもの満開の桜を味わいながら、やはり金目鯛同様に花より団子?花より酒でした。
ただ少し当てが外れたのはこの「さくら浪漫」が静岡の酒でなく、兵庫の酒だったことです。日の出みりんの醸造元のキング醸造さんのお酒でした。
・ 容 量: 180ml
・ AL度: 13度
・ 原材料: 米、米麹、醸造用アルコール、醸造用糖類
この時期に各地の花見会場の屋台ではさぞ活躍することでしょう。私たちの寒くて二分咲の花見も応援してくれました。
間もなく夕陽も山陰に隠れます。
この後は浪漫を求めて、良い金目鯛に出会えるように祈りながらの食材調達です。