2018長期熟成酒ルネッサンス その1

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 この日の出展は全33ブース

長期熟成酒ルネッサンス
こんなかなり仰々しい名称の集まりが渋谷でありました。
一昨年の池袋での試飲会で「長期熟成酒研究会」の名前を知り、今年は昨年に引き続き2回目の参加となった貴重なイベントです。

その昨年は雨だったにも拘わらず、参加者の意外な多さに驚いたものでしたが、今年の人出は昨年の2倍以上でした。開場前から長い列ができるほどで、長期熟成酒にこれだけ沢山の人が関心を持っていることを私は改めて知ることになりました。

この日の出展は全33ブース。

酒蔵、酒販店、個人とそれぞれの立場は違えど、長期熟成酒の未来に大きな夢と期待と確信を持っている人たちの集まりです。私たち消費者側から言えば、長期熟成酒はどうしても高価なものになってしまい、日常に嗜むわけにはいきません。当然、味の深みや濃厚さも含めて「個性的」になるのも否めず、苦手意識を持つ人が多いこともまた事実。

こんなことから一般的になるにはハードルが高く、特別な時のお酒というイメージにとらわれるのもやむを得ないことです。
酒蔵でもかつては熟成古酒に力を入れるところは少なかったように思います。ところが近頃では、酒蔵自体が積極的に熟成酒に取り組んで、様々なシチュエーションで貯蔵し販売してくれるケースが増えました。
33のブースの方たちの心意気に感謝しながら、出発です。

 黒牛・純米生原酒斗瓶囲い20BY

黒牛・純米生原酒斗瓶囲い20BY
当日のパンフには「氷温斗瓶囲い」とあります。最近ではかなり手に入りづらい「黒牛」。その熟成酒と言うだけでもかなり希少価値はありそうで、気持ちを惹かれます。見ると3,900円/720ml。

高いと感じるかどうかも含めて、丸ごと楽しむのはそんなに機会はないはずです。和歌山の地酒で話題になってからもかなりの年数が経つでしょうから、そのころから地道に蓄えてきた熟成酒なのかも知れません。

BYとはBrewery Yearの略で、ここ数年の間に普及した表記です。「20BY」とは平成20年度の酒造年に醸造したお酒ですよという意味です。日本酒の酒造年度は7/1~6/30を1年とすることになっているので、平成20年(西暦2008年)度に醸造した日本酒です。
こんなイベントでもないと黒牛の熟成酒はお披露目されない可能性もあっって、今回の私たちはラッキーでした。パンフには2009年とありますから、醸造は2009年になっての造りで、10年寝かせたお酒だということがわかります。

実は話はもっとうかがったのですが、正確に伝えるだけの記録も記憶もなく、その点はご容赦ください。

商品ページもの今回の商品は見当たらないので、それだけ希少なお酒だということは十分に理解できます。

 高清水・加温熟成解脱酒

以前にも呑兵衛銀座一丁目店で飲んだ話は紹介しました。

今回、少し詳しく聞いた話によると、「加熱し続けた」という醸造方法を教えてもらって、その特殊性をやっと知った次第です。

加熱して熟成酒の仲間に入れるというのは、実際にはよくわからないところ。世間の温度変化から守りながら冷蔵庫で保存するというのも当たり前に聞く話で、常温でというのも近頃は熟成酒の普通の貯蔵法。

もちろん私には何が適当かを理解するだけの知識はないのですが、各蔵元に置いて、その温度の扱い方までが商品の仕上がりに影響することを承知の上で、酒造りをしていることはわかりました。
高清水加温熟成酒
 2,500円/720ml
 熟成年 0.5年
私たちの周りにお酒の楽しみ方を提案しtくれる環境は、案外にそれほど難しくなく展開しているのかも知れません。