またまた千葉県産酒フェア 松戸観光案内所その3

今回の第7回千葉県産酒フェアは千葉県産の果実を使ったお酒もテーマになっていることから、その種のお酒が何種類も出品されていました。
梅酒はもちろんのこと、柚子、夏みかん、梨など様々に。

この記事の目次

  吟醸仕込夏みかん酒

吉野酒造株式会社

「腰古井」の銘柄で日本酒を造っている千葉県勝浦市の酒蔵です。千葉の酒蔵の中でもかなり名の売れたところのはずで、日本酒ファンにはお馴染みも銘柄だと思います。

吟醸仕込夏みかん酒
吉野酒造株式会社さんのホームページより引用:
甘さの中に爽やかな酸味、Sweet & Bitterな柑橘系リキュール。
添加物を一切使用せず、素材の持つ自然な味と香りを十分に生かしました。
原材料:夏みかん、吟醸酒、氷砂糖
アルコール度数: 12~13度
価格: 1,080円(税込)/500ml
千葉県鴨川の夏みかんを使って仕込んだリキュール。「腰古井」の純米吟醸酒を使って造ったお酒です。
確かに夏みかんならではの癖のない爽やかな酸味は魅力で、微かに残る苦味が全体を引き締めていることがわかります。高いか安いかは皆さんの感じ方としか言いようがありません。

こうして日本酒メーカーが地元の果実を使って造り上げるお酒はもう一つの地元ブランドとして羽ばたきたいところでしょう。しかし、これがなかなか簡単でないところが今後の課題です。

梨スパークリングワイン

こちらのブランドは「マンズワイン」です。


マンズワイン

マンズワインはキッコーマンさんの商品ブランドのひとつで、勝沼と小諸にワイナリーがあります。
やはり発酵食品を中心にした会社だけのことがあります。
ホームページをみても今回の「梨スパークリング」はどうしても見つけられなかったのではありますが…
試飲させていただくと、梨の味が確かにわかります。そこに甘すぎないバランスが心地よく混ぜ込まれていて、このスパークリングは一気に1本を飲んでしまいそうです。隣に並んでいた「梨ワイン」はもう少し甘さが際立っていて、明らかな差別化をされているのがわかります。
千葉県は梨の産地としてもしっかりと地位を築いており、梨の果実酒を含めた今後のさらなる発展が見込めるように期待します。

 燗酒コーナー

この日は燗酒コーナーを設けてくれていました。
これが私には最高の設えで、何よりも楽しみに訪れることができました。
これからの時期は燗酒を心地よくいただくには最高の季節です。それに見合う燗に向く酒を探すのも私の楽しみのひとつですから堪りません。

しかも担当の方は芯温計を駆使しながら、最も相応しい温度を選んで提供してくれますので、至れり尽くせりのおもてなしと思えて仕方ありません。

東薫・ふさこがね純米
こちらをいただくと、この酒の奥行きがグッと引き立つように感じます。この銘柄は私が前から感心を寄せていたお酒です。必ず燗に向くと。

吟醸タイプの華やかさに走らず、穏やかな酒造りをしているものには、一度燗酒で試す機会を与えないと勿体ないようにも思えますので、そこを誰にも胸においていて欲しいというのが私の我儘です。

仁勇純米
実はこれが最高に良かったのです。特別な主張がなく、かと言ってありきたりではなく、米のお酒としての中心をしっかりと守り抜いたような味わいは比較することさえ憚られる感じです。
何の邪魔もせず、何の個性も発揮せず、全てを包み込んでしまうような幅広さで、米の酒の特徴を発揮している。

燗酒を楽しむためのその勘所を教えてくれるチラシを当日に配布してくれていたので、それをこの記事にも貼っておきます。

「いい酒は冷やして飲むもの」という分かったような価値観が席巻した時期がありました。しかし、日本酒は温度帯を変えて飲むことが価値を高めることになることを、案外多くの人たちが認めていません。こんな勿体無いことを追求することはやめにして、素直に先入観など捨てて、日本酒の幅広さを知りたいものだと思うこの頃です。
松戸の千葉県産酒フェア。
私にはこれからも応援しながら寄り添いたいと思えるイベントです。

千葉県の価値と日本酒の可能性をどんどん発信して欲しいものです。