あさ開 水神 切れの良い辛口

 水神 純米大辛口

この酒は辛い。
心地よく辛い。
日本酒度 +10
しかも料理によく合う。
ところが、この酒はどこでも手に入るというわけではない
そこが悔しい。

この酒は、料飲店向けにしか基本的には販売されていないのです。

もしも皆さんがどこかの酒屋さんの棚でこれが並んでいるのを見かけたとしたら、その酒屋さんの顧客には料飲店が多いということです。だからこれは、フライングとは言えませんが、かなり珍しいことです。
以下、蔵元 岩手の「株式会社あさ開」さんのホームページより引用:
米のように味わい深く、水のように身体に馴染む。
あさ開 純米大辛口「水神-suizin-」
決して「最高級のお酒」ではありません。
しかし「こんなにも食事を美味しくする酒」は
他にはチョットありません。
しっかりと立ち昇る米の風味は、まさに「水に潜む龍」の如し。
白いご飯が『和・洋・中』どんな料理とも相性が良いように米の旨みがしっかりとした純米造りの水神は、いつもの料理をより一層美味しく引き立ててくれます。
後味は日本酒度+10の『すっ…』と切れる豪快な辛口!
味の濃い料理、脂っこい料理とあわせても飲み飽きせずに『一杯目の美味しさ』が続きます!
長い引用ですが、蔵元の言葉の方が間違いないでしょう。造る際のコンセプトやアピールは大事です。それを消費者である私たちがどう感じるかで、商品の本当の価値が決まります。

 一般家庭需要

岩手の老舗蔵元「あさ開(あさびらき)」
「あさ開」といえば地方の蔵元ではあっても企業規模では大手です。
余裕というか自信というか、この蔵元は落ち着いた酒造りを続けている印象が私には強いです。
この「水神」にも見られるように、飲んで美味い酒、奇をてらわず地に足のついたお酒を目指し、一般の家庭での需要を大切にしていることが分かります。
日本酒の需要が伸び悩む中、高級酒やプレミア酒にシフトを強める傾向も他の酒蔵では見られます。それを間違いとはいいません。しかし、一般需要をどう取り戻すかが、日本酒業界の一番の課題ではないかと私は常々考えています。
もちろん、そんなことは誰でも承知していることでしょうから、酒蔵に対して釈迦に説法です。ですが、酒蔵も悩んでいるのです。おそらく、こういう酒を造りたいと考えれば、それだけの技術は皆さん持っていると信じています。そこでつらいのは、「どう売ればいいのか?」という課題に明確な答えがないことではないでしょうか?
ここに私たち消費者もどんな力添えができるかが考えどころです。
いっとき自分のいた店に「水神」を置いていた頃、「辛口のおすすめは?」ときかれると、よく水神をすすめていました。辛さも分かりやすいのと同時に、旨さもしっかりとあり、飲んで旨味もかんじることができるお酒だからです。

正直、辛いだけならいくらでもあるのですが、旨さを湛えた大辛口はそんなに多くありません。一般にも販売してくれるなら、価格も含めて、燗をしても気持ちよく飲めるこんな辛口酒を、近くの酒屋さんで気軽に求めることができれば、幸せだなあと、思うこの頃です。