不許葷酒入山門

 大宮八幡宮

これでも私は仏教にかなり興味を持っています。
ただし、誤解があってはいけないので少し付け加えると、興味と信心深さは違うということです。
大宮八幡鳥居11月の神社の催しといえば、七五三詣は世間の常識だったのですが、最近はどうなのでしょうか?
京王井の頭線の西永福駅の近くにある「大宮八幡宮」でも、七五三のためのご家族を多く見かけました。
近隣でも有名な大御所的な神社なので、きっと賑わっている方なのでしょう。
現在は子供が少ないこともあって、神社での風景も以前とは幾分違う気がします。

そして、同じ境内には「菊まつり」の菊花の展示が見事でした。写真に取る風情を持ち合わせてなかったことはお許し下さい。
菊人形はありませんでしたね。
さて、酒の話題がない!
もちろん神社ですから、寄進された御神酒の樽を飾って(お供えして)いたのは当然ですが、画像とともにそこはパスします。
ぶらりぶらりと10分ほど歩くと、あったのです。

 不許葷酒入山門

お寺の名前は敢えて伏せておきます。
しかし、この一文には立ち止まらざるを得ません。
ご存じない方に少し付け加えておきます。

不許葷酒
葷酒山門に入るを許さず

「ネギやニラ、ニンニクなどの臭いが強く臭いものと酒は、修行の妨げになる故に、お寺の山門をくぐり境内に持ち込んではならない!」という厳しい教えなのです。

もちろんその時に酒を携帯していたわけではありません。
ところが、この言葉の力強さと言ったらありません。
臭ものと酒にまみれた不浄の我が身、 まさに立入禁止です。

なんとも私には呪文のようで、呪縛になり兼ねない碑が山門の横に立っています。

人の生きるための教えを授けてくれる寺門に、「般若湯」という言葉があることを思い出しました。
「不許葷酒入山門」は禅寺に多くあるそうです。
禅寺というと「禅問答」というものも思い出します。
そんな中で生まれた言葉が「般若湯」だったのでしょうか?

人の生き方に、ガンジガラメのしきたりやタブーばかりでは、きっと息が詰まってしまいます。
仏教のこの柔軟な対応こそに、本質を見る気がします。
と、都合の良い言い訳を用意しながら、今晩の楽しみにするための酒を求めて門前を立去った私でした。