竹田美人が生まれた町

 竹田の地酒「竹田美人」

竹田市という町は若きチャレンジャーを生み出す下地があるのでしょうか。「陽はまたのぼる」の氏田さんだけでなく、竹田の町の山本酒店さんが同じく、新しいチャレンジをしていたのでした。

あとでわかったことながら、昨夜の竹田ゴールデンかぼす応援隊の懇親会に向かう途中、暗い商店街の中でぽつんと灯りの灯った店、私が覗き込んでいた酒屋さんが、この「山本酒店」さんだったのです。そして、「竹田美人」の発売元がこの山本酒店さんで、製造元が「浜嶋酒造」さん。「鷹来屋」の銘柄で評判を得ている酒蔵です。



山本酒店さんと浜嶋酒造さんの強い思いから生まれたのが「竹田美人」だったのでした。おふた方がお酒のイベントなどで出会い、そして意気投合から山本酒店さんのPBブランドとして竹田美人を販売するに至ったということで、まさに新しい力がこの地に産んだお酒です。

昨日の懇親会で裏書きを見ればある程度想像はついたはずなのに、わたしはそれを怠り、ただ飲むことに専心してしまっていたのです。
陽はまたのぼるというお店が選んで並べたお酒には、深い意味があることに、その場で気づかなかったのは迂闊でした。

 鷹来屋の焼印

改めて思えば、昨夜の懇親会での升には、はっきりと「鷹来屋」の焼印が押されていました。鷹来屋を発売する浜嶋酒造さんは、正確には竹田市の酒蔵ではありあせん。二駅隣りの豊後大野市の酒蔵です。
しかしそんなことは、取り立てて咎めるものではなく、地域全体の活性化や、発展に一役買い、この地域全体を盛り上げるには、自治体は違えど共同体であることに違いはありません。

浜嶋酒造さんが造った酒を、竹田美人の名をつけて、竹田の酒屋さんがPB商品にする。それを、竹田を元気にしようとの心意気で店舗展開する「陽はまたのぼる」で看板のお酒にする。
だからこそ、昨夜そこに、その升があり、そのお酒が並んでいたのです。
製造元と流通(小売)と店舗が一体になっているのです。私たち消費者がそれに気づかない、いや、せっかくそこまで拘ったのならば、お店ももっともっと主張すれば良いのにと、私の方が悔しく思うくらいです。

 夜の街の灯り

どの地方へ行っても、夜が早いのは皆同じです。東京などという特殊な街を基準に見てしまいがちな盲点です。

19時になる前から真っ暗になった商店街で、ぽつんと明かりを灯していた山本酒店。売れる可能性など殆どないに違いありません。しかし、明かりを灯している。多くの人に夜に出歩けと言う訳ではありません。偶には夜出かける楽しみを作り出せる町は可能性があります。ところが、どの地方に行っても、よほどの繁華街でない限り夜に人は歩いていません。

暗い町には沈黙以外の魅力は生まれないでしょう。人々が集う場としても、町の明るい場所は大切です。一人でふと寂しくなった夜、明かりを求めて町を歩くのは人の常だったはずです。

暗い町に明かりを灯す。これは人が考える以上に重要なことに思えます。
竹田の夜を歩いて思ったことが、ここに来てもうひとつの可能性を見いだせるかもしれないことに希望を感じます。
飲食店、居酒屋の使命は夜に明かりを灯すこと、そんなところにも必ずあるのだと信じて、若きチャレンジャーたちの応援をすると決めた私でした。