2017吟醸新酒祭の4 広島の力 幻と八反草

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広島・大吟醸原酒 幻 桐箱

中尾醸造㈱
中尾醸造㈱ホームページより引用:

 リンゴ酵母で醸した大吟醸酒の原酒を手作業で1本1本瓶に詰め、蔵の中で1年間瓶囲いしたお酒。程よく熟成させることで優雅な香りと、まろやかな味わいを一層抽き出したぜいたくなお酒。(中略)リンゴ酵母による芳醇で華やかな香り、山田錦の濃醇な味を持ちながら、口の中からサッと消える味切れの良さがあります。

 ・ 日本酒度   ±0
 ・ 酸度     1.3
 ・ アルコール度数 17度
 ・ 原料米    山田錦
 ・ 精米歩合   45%
 ・ 酵母     りんご
10,000円(税別)/1.8L
1年間熟成させることでのまろやかさと落ち着いた香りはよくわかります。
穏やかな酸の広がりと合わせて魅力タップリですね。

広島・富久長 純米大吟醸八反草 雫「妙花風」

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  ㈱今田酒造本店
 ・ 精米 40%
 ・ 使用米 八反草
 ・ 5,000円(税別)/720ml

「八反草」と聞くと何かの草の名前くらいにしか思いません。
しかし、これは広島で造られている酒米の「八反」や「八反錦」という酒米のご先祖だそうです。そこで富久長さんがこの広島の酒米のルーツとして大事にし、「八反草」を使ったお酒造りに取り組んでいることを初めて知りました。どこの酒蔵も自らのテーマをしっかりと持って進んでいるのですね。見習いたいものです。

福岡・繁桝 純米大吟醸しずく搾り生々

  ㈱高橋商店
 ・ 精米 40%
 ・ 5,000円(税別)/720ml

吟醸酒の試飲会なので、吟醸酒しか出品してはいけないそうです。
造りや出品の種類にも規制があって、意外と厳しい括りがあるために苦労もあると、以前に何処かの蔵元さんから聞いたことがあります。

この繁桝の蔵元さん、気骨があります。

以前にも記事にしたことがりますが、私には生涯応援すると決めた酒蔵ですから、どうしても期待が大きい。

最近の九州では佐賀県の若手蔵元の人気が高く、今回出品されていた「七田」さんもなかなか手に入りにくい銘柄になっています。
焼酎文化が根強い九州。
日本酒にもぜひ頑張って欲しいと思います。

大分・八鹿 滴取り斗瓶囲い原酒(大吟醸)

  八鹿酒造㈱
 ・ 精米歩合 35%
 ・ 売価未定/720ml

昨年の11月、大分を訪ねた折にこちらには寄ってみたかったのです。
しかし、思うように時間が取れず断念しました。
こうしてこの場所で、また出会うことができることに感謝です。どの地に行っても、その土地で長く愛されるお酒を造っている酒蔵があります。それが日本酒であれ焼酎であれ、地元で愛されることの難しさと愛情は、きっと深く深くあることでしょう。

私たちが大切にしたいものを見直すには、こういう試飲会も大きく一役買っているのだと感じました。

酒を愛するには、やはり人を愛さなければならないのですね。
明日からもう一度、周りをよく見回して見ることにします。
酒蔵の皆様、ありがとうございました。