初夏の諏訪湖の千人風呂

途中それほど道が混むこともなく、順調に走って諏訪湖に着いたのは11:00頃で、まだ午前の光が穏やかな水面を照らしていました。湖畔に立ち見回すと、3箇所ほどに大きなスワン型の遊覧船が留まっています。
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ビッシリと敷き詰めたような緑の藻が、違和感を放っているのは予想外でした。カラ梅雨のせいなのか、風景とは裏腹の水の淀みが重々しく、自然の力は人の及ぶものではないのかと、妙に感心しました。

諏訪湖に向かう私たちの背中方向が上諏訪駅だろうと考え、その方面に少し歩いてみると、何だかずいぶんと古い建物が見えてきました。

片倉館 国重要文化財指定

 日帰り天然温泉 千人風呂

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先に目にしたのが事務所棟だそうです。
奥に見えるのが浴場棟。
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みごとな建築ですね。

1928年の竣工だとか。なんと築90年です。

お風呂とサウナを兼ね備えた施設を、諏訪の人びとのために私財を投じて造り上げたのが「片倉さん」といいますから、果たして今の時代にそんな人がいるでしょうか!

千人風呂とは写真を見る限り凄い大きさ、広さです。
どうやら100人が一緒に入れる、とあるので名前はかなり大規模に誇張しています。
でもどうでしょう、これは大変な魅力ですよ。

しかも入浴料は大人650円。お得です。

この後の予定がなければ、昼風呂に飛び込んで、当然のように風呂上がりの一杯を堪能したいところです。
観光という街歩きや見学だけでなく、「風呂に入りに来る」という目的で一日楽しめそうなところです。
諏訪の町はとてつもないところかもしれません。
徒歩5分ほどの上諏訪駅の先には「諏訪五蔵」と言われる有名どころの酒蔵も揃っているわけですから、もしかして私には天国か地獄か。
この日叶わぬ夢を、少し大袈裟に見ながらの諏訪の昼です。