超お手軽なCAVA(カバ) スペインのワイン

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 スペインのスパークリングワイン

今ではCAVA(カバ)と言った時に、それが何か分かる人は多くなったはずですが、私の記憶では20ほど前だとそれほどに「CAVA」の名称は通ってなく、「安いシャンパンだなあ…」くらいの認識だった人も珍しくななかったでしょう。とは言え、安く飲めるスパークリングワインとして健在なのはありがたい限りです。
今でも一般的なスーパーなどでは1本1,000円前後で手に入るスパークリングワインは、殆どがCAVAなのかなあと思いながらラベルを見ることがあります。

くれぐれもCAVAを見下しての話でないことはご理解ください。何しろ、高級なシャンパンを飲んだところで「おいしいね」とか「飲みやすいね」とかの感想しか言えない自分ですから、スパークリングワインの本質を理解できている訳でないのは、言い訳を考えるまでもありません。

シャンパンにはフランスのシャンパーニュ地方で造ったスパークリングワインという以外にも、厳密には細かいルールがあるそうです。しかし、大まかに言えばシャンパンもCAVAも造り方は一緒です。
CAVAとは「洞窟」という意味があるそうで、熟成に洞窟を使っていたことがあることなどから、そんな名前がついたという説もあるようです。

そんなスペイン産のCAVAが日本にも普及し、普通に飲めるスパークリングワインになったと考えると、気軽に手軽に買い求めて楽しめる時代になったということになります。

しかし、居酒屋でこのCAVAを並べている店はあまり見たことがありません。利益を出しにくいのか、従業員が開栓する手間を面倒に思うのか、理由は不明ですが、私には需要があるように思えてなりません。確かにお客様に開栓を任せるとトラブルが増えるのは想像できますが…

 更に日常に寄り添うCAVA


DON JUAN BRUT
(ドン・ファン・ブリュット)
暑い日が続くようになって、久しぶりに訪ねた「肉のハナマサ」。
そこで見つけたのがこれです。
私には珍しく何となく手軽なCAVAを飲みたくなったせいで、棚を見ていた中にこの1本がありました。
すると何と550円(税別)/750ml。

それまでの経験から1,000円ほどを想像して見ていたのに、この値段でした。もちろん細かいことなど何も気にせず、レジまで手にしていたのです。

結局その日は飲まずにいたものの、翌日には試すことに。
いずれにしても、私にはスパークリングワインの色の褒め方や泡のキメの表現や、味の奥行きや香りの立ち方を掴み取ってお知らせすることができません。甘ったるさがなくやや辛口でスッキリと飲みやすかったということだけはお伝えできます。

それに味をしめて後日訪れたドン・キホーテでまたまた物色してしまったのです。

SOVENT BRUT(ソヴェント ブリュット)

478円(税別)/750ml

これもまたCAVAで、スペインのスパークリングワインです。先程のDON JUAN BRUTとの明確な差を表現できないことはお許しあれ。
でもラベルをよく見ると、前のと今回のは同じ輸入業者でした。

㈱ノルレェイク・インターナショナルという会社でした。私には非常に頼もしい、庶民の味方の会社に思えます。ほぼワンコイン(500円)で手に入るスパークリングワインは、良いか悪いかではなく、その位置をしっかりと築き上げていたのでした。

どちらもアルコール度数は10%ほどですから、ビールよりは高く、日本酒よりは低く… 軽い飲み口のワインと言うよりも、近頃ではビールにしても缶入りサワーにしても高アルコール度のものが普通に出回って支持されていることを思えば、世間に密着感のある飲みごたえも持ち合わせていると考えるべきなのかも知れません。

そんなことを理屈っぽく考えながら、止せばいいのに調子に乗って…この2本目の一品は一人だけで一晩で飲みきってしまいました。
お蔭で悪酔いするようなこともなく、独特な世界の中に引き込まれながら、グラスの向こう側の景色に魅入られていたのでした。