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高清水(秋田) 純米吟醸・加温熟成解脱酒
2017年11月27日に新発売されたお酒です。
つい先日、銀座1丁目の店で試すことができました。
高清水ネットショップホームページより引用:
貯蔵中にお酒の熟成が進むと、まれに完熟の証である熟成滓が発生する場合があります。熟成滓の発生したお酒は「解脱(げだつ)」と称され、一部の愛好家に珍重されてきました。高清水『加温熟成解脱酒』は、独自の加温熟成技術により安定的に熟成滓(おり)を発生させ、その熟成滓を濾過しました。軽やかな熟成香と透明感に包まれた黄金色の純米吟醸酒です。○ 製造区分:純米吟醸○ 原材料名:米・米麹○ アルコール度数:12.5○ 日本酒度:-30○ 酸度:3.4/ ○アミノ酸度:1.1○ 使用米・精米歩合:麹米(秋田酒こまち・55%)掛米(秋田酒こまち・55%)◯ 2,700円/720ml
引用ばかりで申し訳ないのですが、細かい成り立ちは私が説明するよりも蔵元の言葉のほうが正しく伝えられるはずです。
世に出てから
なんとも不思議なお酒を造ったものです。
実際、好みは別れると思います。加温熟成という造り方はもちろん聞いたこともありませんでした。高清水さん独自の工夫で生まれたお酒ですが、熟成酒で12.5度のアルコールということに驚きでした。
元来の長期熟成酒というのはアルコール度の高いほうが扱いやすいのではないかと思っていました。それ故に加温熟成という新技術は、おそらく長期熟成を要さないで熟成酒と同じ酒質を作り出そうということなのだろうと思います。間違っていたら申し訳ありません。
おすすめの飲み方は、常温か冷やしてだそうで、一般的な長期熟成酒の持つ特長の「燗」はおすすめではありません。
販売価格もかなり高めですから、製造には大きな手間もかかることが想像できます。評価はまちまちに寄せられることになるでしょうが、一般的に出回るものにはなりにくそうに感じる私です。
世にあるお酒の価値とは、造る側にとっては真に決めがたいものだと感じています。しかし、飲む側にとってはさほど難しくはありません。その販売価格でもう一度、買って飲みたいか?という問いかけで済みます。
ここに新しい挑戦をした高清水さん。
私は敬意を表します。日本酒の幅を広げ、楽しみの場を広げ、話題の高揚を生み出すなら大いに歓迎できるのではないでしょうか。挑戦を否定してはいけません。それに依って次の課題や方向性が見えてくることがたくさんあるのですから。
発売されて間がない「高清水加温熟成純米吟醸」
新たな地位と存在価値を認められることを願っています。