柏の葉キャンパス 日本酒祭 その4

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 ふじはら酒専門店

千葉県の船橋から出店の「ふじはら酒専門店」
船橋の地元での評判を見ても真に地元に密着した商売をされていることが伝わってきます。それはこの日の品揃えを見るだけでいかにこだわってお客様を喜ばせようとしているかも明確です。
外の駐車場でのイベントということもあり、深々と足元から感じる冷気に私のお思いは「燗で旨そうな酒!」にばかり向いていました。
その時見つけてしまったのがふじはら酒専門店さんに並んでいた逸品。

 誠鏡番外品二夏越えひやおろしプレミアム純米生詰原酒

広島のお酒です。これも覚えるのが大変なほど長い名前です。しかし、これである程度想像ができます。なぜ、生詰のひやおろしを燗酒にしようとするのかという疑問はとりあえず横に置いてください。

もちろん昨年2017年秋に発売されたものですが、なんと480本限定だとか。しかもこの日に合わせてわざわざ倉庫から選んできたということですから、私としては目にした上にさらなる魅力に取り憑かれることになるのです。

非常にバランスが良く、折り重なった熟成味が燗での旨味を際立たせています。
 ・日本酒度:+1
 ・酸  度:1.4
 ・精米歩合:65%
 ・アルコール度数:16%
この数値は後日調べました。数値的にもバランスの取れたお酒だということがわかってひと安心。こんなお酒をすでに何年か続けて発売していることに驚きでした。

 山形・米鶴山廃純米大吟醸中取り生

目に止まったお酒は一種類ではありません。こちらはイベント初日の前日には用意しなかったそうで、この日だけの役得に私はあやかったことになります。これも温めの燗でいただくことにしました。瓶の裏書きには、「冷やして◎、常温○」とあって、温燗にも熱燗にも印はありません。しかし私には山廃ということも手伝ってか、切れの良い酸と旨味が絡まって口中に広がって幸せな気分満点です。

こんなに冷える午後に温燗でいただかない手はないと思うのですが、時間を置くとすぐに常温から冷酒に戻ってしまうだけに、ここが判断のしどころ。こればかりは人それぞれですから個々のお好みに任せるとします。

ただ自分の中で課題は生まれたのです。
日陰の駐車場の外気温はおそらく4度ほど。暖かい部屋で飲むのと、やや凍えながら飲むのとでは、体の感じ方は違うはずという課題です。これは舌にも何かしら影響するように思えてなりません。

 春霞純米酒ピンクラベル

秋田の栗林酒造さんのお酒です。ふじはら酒専門店のご主人が「これは燗するとうまいですよ!」と特に勧めてくれた銘柄でした。私は毎年花見が近づくと、ついつい「春霞」を探してしまいます。時期としては早いものの、「燗してうまい」といわれると試さないわけにはいきません。
 ・精米歩合:60%
 ・日本酒度:+2
 ・酸  度:1.8
 ・アルコール度: 15度
この数値も後でわかったことを記しておきます。
おすすめ通り、やや酸が立って味を膨らませながらすうっと喉を通っていきます。今日はすでに飲み過ぎの私なのです。ところが〆にいただくのにもピッタリでした。

 柏の葉キャンパス日本酒祭ありがとう

菊姫のにごり酒の温燗から始めて次々と貴重なお酒ばかりいただきました。グッと冷えた日でしたが、皆さんの真剣さや情熱がしっかりと伝わってきます。大掛かりに過ぎない所が良かった。お店の方たちともゆっくりと話ができるし、好みのお酒を買って帰ることもできる。この距離感は大切です。
日本酒会というだけの企画だったし、料理の数々も素敵でした。ふじはら酒専門店さんだけでなく、マスヤ酒店さんも、また他の出店された方々にも感謝しかありません。
今後のご活躍とご発展をお祈りします。
274-0813 千葉県 船橋市南三咲2-9-19