2018秋田の酒きき酒会in東京品川 その2

 春霞・合名会社栗林酒造店

この季節にピッタリの名前が銘柄になっています。本当に素敵なネーミングで、花見の話が出ると必ず思い出すお酒です。
・春霞赤ラベル純米    2,300円(税抜)/1.8L
・春霞緑ラベル純米吟醸  3,000円(税抜)/1.8L
・春霞白ラベル純米大吟醸 6,000円(税抜)/1.8L
価格はともかく選ぶのに種類の不足はないくらいに揃っています。しかし、どうしても目が行くのは限定品の方。そこで今回試させてもらったのは

限定品花ラベル春霞特別純米」です。

一度火入れした瓶囲いとあるので、一度目の火入れをした後しばらくの間、瓶で寝かせていたのでしょう。この季節にしかない3月~4月だけの限定酒として発売されています。まさに花見の時期を狙っての商品です。
・ 精 米   60%
・ アルコール 15%
・ 日本酒度  +4
・ 酸 度   1.8
・ 1,150円(税別)/720ml
まだ寒い時期なので、やや重めに酸度を効かせていて、私には非常に素敵なお酒でした。花見の時に見つけられるかなあ…

 飛良泉・株式会社飛良泉本舗

今回の飛良泉さんは全てが同じ価格で8種類、2,800円(税抜)/1.8Lです。デザインも「飛」の文字を丸で囲んだ斬新なもので、「マル飛」と名付けられてナンバーで名前を分けた4種の山廃純米のシリーズがかなりのチャレンジを感じさせる品揃えでした。

中でも№77の甘口酒がなんとも不思議で、酸度も飛び切り高く、「あれれ!」というような印象です。

山廃純米マル飛№77純米酒
・ 精米歩合60%
・ アルコール16%
・ 日本酒度ー22
・ 酸度4.2
日本酒度と酸度の数字を見ればとんでもない味のように思えますが、印象としてはやや甘口で酸度が幾分高めのお酒という風にしか思えない感じです。数字通りの強烈さは全く無いのが不思議なくらいです。こんな甘口酒が自宅にあると、ついつい毎日手を伸ばしてしまいそうです。
この№の数字は使用酵母の番号だったのです。№12、№15、№24、№77とあって、それぞれの特徴をしっかりと活かそうとしているに違いありません。
「一番燗に向くのはどれですか?」と私がきくと、
「24もいいですけど、12ですかね」と言われて、飲んでなかった12をいただきました。
もちろん燗ではなく冷酒ででしたが、確かにこれは燗酒にすると一段と魅力が増しそうです。なるほど、流石だなあ…
こんなチャレンジをするのはこの日ブースにいた専務さん、いわゆる社長の息子さんの心意気というところのようです。NEXT5だけでなく、秋田は新しい時代を創造しようと活気に溢れているように感じます。

 天の戸・浅舞酒造株式会社

人気は続いているのでしょう。今も簡単にどこにでもあるお酒ではありません。ノボリも存在感があります。
迂闊にも今年はじめて知ったのが、ここ最近に立ち上げたブランドで
夏田冬蔵(なつたふゆぞう)」
夏は田んぼで仕事をし、冬は蔵で酒を仕込む。
暑い夏にお米を精一杯大切に育て、冬には丁寧に思いを込めて酒造りをする。そんなことから名付けられたお酒だそうで、あまり詳しくは聞けなかったのですが、やはり挑戦と新しい価値の創造をも感じさせるお酒でした。
浅舞酒造株式会社ホームページより引用:
純米大吟醸 天の戸・夏田冬蔵 《生酛仕込み》
天の戸初の生酛がこの純米大吟醸でした。乳酸発酵、蔵付き酵母、白麹など天の戸の最強の組み合わせ。お燗にしても楽しめます。
アルコール度 : 16.5%
日本酒度 : +2
酸度 : 1.9
720ml :  2,000円(税別)
1,800ml : 4,000円(税別)

夏田冬蔵の名前が入った今年のカレンダーまでいただいてしまいました。蔵の宣伝用のカレンダーでもありながら、これは貴重です。

それにしても、今回出品されていた夏田冬蔵は乳酸発酵や白麹、などという日本酒づくりには普通ではない手法を用いています。そして蔵としてははじめての「生酛」に挑戦している。確かに個性的な酸味はあとを引くことなくスウッと消えていくので、酸っぱい酒という印象など残りません。

秋田はそれまでの安定した酒造りに留まってはいません。日本酒と秋田の新しい未来を探っていて、その情熱をしかりと感じさせてくれます。まだまだ続いていきますよ。